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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   うさぎよりかめ   すいーとぽてと

 イソップ童話に、「うさぎとかめ」という話がある。これは、自信家のうさぎとマイペースなかめのどちらが丘の上まで早くいけるか競争をする童話だ。生まれつき足の速いうさぎはかめをどんどん引き離してしまう。しかしうさぎは、かめは足が遅いので当分やってこないと思い、途中で寝てしまう。うさぎが熟睡している間に、かめは少しずつうさぎを引き離し、うさぎが目覚めた頃にはかめはゴールしていた、という話だ。私は、かめのように、たとえ歩みは遅くとも着実に歩んでいける生き方をしたい。
 そのための第一の方法として、目先のことにとらわれず、しっかりと自分の目標を持つことだ。この間総合学習の時間で、今度修学旅行で行く東北の、祭りについてのプレゼンテーションをした。いくつかの班に分かれて調べたのだが、私達の班は秋田県の「竿灯祭り」について調べた。クラスで一番良かった班は学年で発表し、その中でも一番良かった班が賞をもらえることになっていた。学年で発表できることを目標に、とても張り切っていた。竿灯祭りでは、大きい物は縦と横に四十六個もの提灯を棒につなげ、長く大きくした物を肩や手、腰に乗せて歩く。模造紙担当と、工作担当に別れて作業をした。私は工作担当になり、竿灯の長さ約十三メートルを、ダンボール箱をつなげて表現した。作るのに意外と苦労し、朝の時間や休み時間、昼休みを使ってやっと完成させた。その次に、先生が学校の近くの商店街のちょうちんを借りてきてくださり、棒はホウキの掃く部分を取って、竿灯の小さな模型を作った。模造紙のほうも完成し、クラスの発表では代表として選ばれ、学年で発表できることになった。当日に向けて、またお昼休みを使って文章を直していき、模造紙も見やすいように書き直した。ダンボールをつなげたものには、今までとても地味だったので竿灯祭りの様子の写真をたくさん貼った。学年の発表では、周りの班が、クラスの発表よりもさらに工夫されていて、聞いていてとても面白かった。しかし、努力が報われたのか、賞をもらうことができた。この時は正直驚いたが、満足感で満たされた。
 そのための第二の方法として、子どもの成長を長い目で見守る風土を作ることだ。エジソンは、小学校を途中でやめた。お母さんから勉強を教わったり、自分で勉強したりしたのだ。お母さんはエジソンの成長を長い目で見守り続けた。その結果、彼はとても有名な発明家になることができたのだ。そのまま学校に通っていたら、彼はここまで有名にはならなかったかもしれない。もともと才能はあったにしても、その才能を伸ばしていく環境にいたからこそ、あそこまでたくさんの機械を発明できたのだろう。
 確かに、うさぎのようにスタートダッシュをした方がゆとりを持てる点では良い。しかし、「毎朝、歯を磨くのに、一週間分まとめて一挙にという人はいない。」という名言がある。このように、私は着実な歩みができるようなマイペースな生き方をしたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。ウサギとカメのお話は、寓意をもって語り伝えられる名作ですね。そこで考えられるのは、自分はどちらのタイプで生きているのか、もしくは生きていくのかということです。是非はともかく、多くの人はカメの着実な歩みを支持するでしょう。
 そういえば、先日のサッカーの中田選手の引退表明を受けて、まだまだ実力が満ちているうちに早々と引退することと、力の限り生涯をかけて現役を目指すことと、議論が絶えないようです。中田選手はまさに昼寝をしなかったうさぎなのかもしれないね。
 目標がはっきりしていることは、推進力になりますね。修学旅行に先駆けて東北の勉強をしているのですね。竿燈祭りは一度でいいから現地で見てみたいものです。その模型をつくったのね。身近にあるもので代用していく知恵はいいなあ。協力し合って、目標達成できたんだね。
 長い目で成長を見守ることは、スピード社会の現代では難しいようです。たとえば、日本の研究職の人たちは、絶えず成果を上げていなくては研究費がおりて来ないという問題があり、やりたい研究が出来なかったりするそうですね。偉大な人物が輩出されなくなったことは、大きな損失でしょう。
 先駆者となって時代を導く人は、きっと自分の才能に溺れない人だと思います。どんなに速い足を持っていたとしても、またゆっくりした歩みでも、コツコツと歩むことを止めないことが大切ですね。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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