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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子供と言葉   青藍

 私が小さい頃、赤ちゃんことばにも、普通の言葉にも触れて育った。祖母や祖父は私に対して赤ちゃんことばを使い、母は普通の言葉を使うように心がけていたそうだ。曖昧な記憶ではあるが、確かにそうであった。例えば、祖父母の使う赤ちゃん言葉で、靴下のことを「たっぽ」と言っていたのが印象に残っている。しかし、母が「靴下」というのも、ちゃんと意味を感じていた。それらの言葉には、それぞれ良い点も悪い点もある。
 まず、赤ちゃん言葉を使われて育つということは、大きな愛情も受けて育つということだと考えられるからだ。自分のことなので少し恥ずかしいが、祖母や祖父は私のことを本当に可愛がってくれる。小さい頃は、幼稚園の後ずっと祖父母の家にいたのでその影響も大きい。その時使っていた赤ちゃん言葉も、少しだが記憶に残っている。赤ちゃん言葉は、普通の言葉に比べて柔らかいイメージがあり、大切に大切に育てようという思いが伝わってくるのだ。
 しかし、普通の言葉を使うことにも良い点がある。赤ちゃん言葉で言葉を覚えてしまうと、また後で正しいものを覚え直さなければいけないのだ。それは子供のためにならないのではないか…。私の母はこのように考えていた。だから、車は「ブーブー」ではなく「車」と言っていたし、そのほかの言葉も全て大人と変わらない言葉であった。
 私は、赤ちゃん言葉でも普通の言葉でも、両方理解していた。それもどうかと思うのだが、もしかしたら、どちらにも触れることでうまくバランスが取れていたのかもしれない。しかし、一番大切なのは、子供のためになるということなのだ。私は、二つの言葉の影響を受けているが、それぞれの考え方をしっかり理解し、受け止めている。もし、将来私が子供を産んだとき、どちらの言葉を使うかは自分でもまだわからない。でも、その子のことを一番に考えて、使う言葉を選んでいきたいと思う。「人はその制服のとおりの人間になる」という名言があるように、周囲の状況、つまり子供をとりまく言葉や環境が、その子に大きな影響を与えるのだ。

   講評   hamura

 構成も表現もよくできていて、うまくまとめられました。今回の作文では、青藍さん自身にぴったりの経験があったということがポイントですね。やはり、日々の経験、思考、感受性などが、作文を書くときの役にたつようです。まず書く内容があって、それから初めて作文が書ける、ということです。細かい点では、第一文の主語があいまいです。「が」と「は」の使い分けは難しく微妙ですが、「私が小さい頃、私は・・育った」という文なので、「小さい頃私は・・育った」とするか、全部省いて「小さい頃・・育った。」という方が読みやすいです。「私」で始まる文章は難しいです。でもうまく使えば大変効果的にもなると思います。意見文としては上手に仕上げています。二つの相反する事例のそれぞれに長所を見つけ、「一番大切なのは」と一つ上の次元で結論を導くことができました。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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