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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   手間を惜しむな   ビーバー

 いわば、神と悪魔を兼ねそなえたような、そんな火を、いつでも好きなとき、好きな場所で、好きな目的のために使えるように制御可能なものにするために、人類は火と格闘し、火に学び、燃焼を制御するさまざまな知恵を発明してきたのだといえる。皮肉なことに、かつての独裁者的な火の神は、いまではすっかりおとなしくなり、たくましく焔をあげて燃える原初の火に触れる機会は少なくなったかわりに、火の機能の代替物は、正体のはっきりしないブラックボックスとして、生活の隅々にまで侵入しはじめている。(要約)僕は、人間はものに手間をかけた方が生きる力がつくと思うので、手間を惜しまないようにしたい。そのためには方法が2つある。
 その第一の方法は、現代の中で生み出された器具、すなわち自分の補助具のようなものになるべく頼らないようにすることである。僕の家には食器洗い機が引っ越した時からなぜか元から付いているのだが、ほとんど使っていない。食器洗い機を使って洗うと傷がついたり汚れの落としきれなかった部分があったりするので信用がなくなる。僕の学校ではノート写しだとか宿題拝借、といったことがかなりあるが、僕は宿題拝借はしたことがない。ノートを借りたりしていても実力にはならないはずだし、寝ていて授業を聞いていないのと大差ない。手間をかけるほうが自分の身につくことはよく分かっている。だから、手間を惜しまないことは大切だと思う。
 第二の方法は、もっと学生時代から手間を惜しめないような環境に慣れることができるようにすることである。1人だけでヨットに乗ったり海で隊列を組んで泳ぐといった行事がある。海で隊列を組んで泳ぐということは適正な操作さえすればひとりでに動いていくモーターボートに乗っているよりはるかに気分がいいし、泳げたらそれだけ自分の中で自信が湧いてくるという感じがしていい。これもまた自分の中の力になっていくはずだ。だから、僕はそのような体験学習をするような学校などの教育機関を増殖(笑)させることが必要だと思った。
 確かに、便利な方がやはり楽だし、その中に埋もれて生活してきた人はすぐには手間だらけの生活には切り替えられない。しかし、「持ち物を気にするのは、実力に自信がない証拠である。」という言葉に表されるように、便利な道具がなければ面倒な手間が増えてますます不安になってくる。しかし、自分に生きるための実力がしっかりと身についていれば多少手間がかかっても動じなくなる。便利な道具が消えてから困らないように、僕はこれから多少の手間も面倒がらずにこなしたいと思う。

   講評   miri

 たいへんよくまとまった作品です。
二つの方法も、実体験に基づいて、中身の濃いものです。説得力がありますね。
 今、スローフード運動に見られるような、「ひと手間かけた、ゆったりした生活」が見直されつつあります。食だけでなく、いろいろなものを味わうゆとりのある生活が求められているのです。現代人はあまりの忙しさに、大切なものを失いつつある、ということにみんなが気づき始めたわけです。

 そのあたりの打開策もうまく盛り込めましたね。

 名言の引用もばっちりですね。たいへんよくできました。
                

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