対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   道具に頼らず   すいーとぽてと

 生きもののように焔をあげ、やがて燃えつきて灰になっていくかつての火の姿には、霊的な生命を予感させる存在感があり、全ての人々の心に、火の思い出にまつわる様々な感情を呼び起こしたものだったが、そんな火との対話さえ、最近では次第に忘れられていく。それに代わって家庭の中には、電気釜や電子レンジが現れ、石油ストーブやセントラルヒーティングが普及し、かつてのランプの焔のまわりに広がっていた闇のしじまは消え失せて、至る所に真昼のような人工照明の空間が出現してしまったのである。私は便利な道具に頼ることなく生きていきたい。
 そのための方法として第一に、何でもすぐに道具を使わないことである。私は、毎日便利な道具と共に生活している。この作文はパソコンで書いている。パソコンは簡単に修正できて、文字を打つのにとても便利だ。そして、作文を書いている時、私は涼しいクーラーをつけている。クーラーは簡単に、すばやくまわりを涼しくしたり温かくしたりできる、優れものだ。お腹が空いたら台所にある電子レンジでごはんを温めるだけで、出来立てのような味にすることができる。これらの物が無くなってしまったら、不便な生活をすることになるだろう。手書きで作文を書くと修正するのが大変になってしまうし、クーラーがないととても暑い。しかし、これらのものは必ずなくてはならないものではない。だから、本当に必要な時のみ使うようにしたい。
 そのための方法として第二に、学校教育では、解答をすぐに教えるのではなく、子どもに体験させることである。例えば、テレビで放送されている「三十人三十一脚」という番組。これは、その名のとおり各地から集まってきた三十人のチームが、一定の長さを三十人三十一脚で何秒かけて走るかを競う番組だ。この競技はチームワークがとても大切になる。チームワークが悪ければ、タイムはとても遅くなってしまうし、途中で転んでしまう可能性が高くなる。言葉で「チームワークは大切だ。」というよりも、実際にそう思わせる体験をさせてチームワークの大切さを学ばせた方が、効果があると思う。
 確かに、便利な道具を使いこなした方が楽だ。しかし、「理想に到達するための手段はまた、理想への到達を阻む障害でもある。」という名言がある。このように、道具に頼ることなく、生きるための知識や知恵を身につけて生きていきたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。「機械音痴」なんて言葉は、ちょっと古いかな。昔から、新しいものに付いていけないときの言い訳文句になっています。最近ではIT音痴ということになるのでしょうか。機械、科学の発展はめざましいものがあり、付いていきかねる現状ですね。
 しかし、言い訳をするまえにやっておくべきことはあります。それは自分に出来ることをふやしておくこと。わかることと出来ることは別の問題ですから、出来ることを、です。
 自分の道具とのかかわりを考えてみたのね。思えば、身の回りは機械だらけ、リモコンだらけです。パソコン、クーラー、電子レンジ、ちょっと話題が広がったので、整理してみるといいかもね。道具の数だけ、自分の体の能力が弱くなっていそうで怖いね。
 もうひとつは、知恵を体得させる教育をすることですね。三十人三十一脚は、涙と汗と感動のドラマです。それは、ひとりひとりの生徒達が自分の力を組み合わせることで創り出しているんだよね。
 最近は、スピードや量が重んじられて、機械や道具をつかってうまく処理する能力ばかりが評価される傾向にあります。しかし、それはあくまでも道具ありきの、道具に使われている危険を持っているのです。今こそ生きるための知識や知恵を身に付ける時ですね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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