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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ボランティアの現状と課題   おかし

 アメリカと日本の社会貢献活動の違いは二つある。まず一つ目はボランティア活動の参加率だ。二番目の表からアメリカの参加率が約50%であるのに対し、日本はその半分の約25%であることが分かる。二つ目は、参加動機である。アメリカが日本を大きく上回る理由に、満足感を得ること・利益の社会への還元・他人の模範となること、というものがある。一方で、日本がアメリカを上回る理由は、自分や家族が関係している活動への支援である。この双方の特徴から、アメリカは社会への奉仕意欲が高く、日本は家族への奉仕意欲が高いことが分かる。
 この違いを作る要因は三つ考えられる。一つ目は歴史の違いだ。例えば、アメリカは自らの手で国土を開拓しているが、日本はそこまでの開拓が必要なかった。そのことによって、アメリカは自分たちがフロンティアを進めていくということを経験し、人々の率先し模範となることに意義があると感じるのではないだろうか。二つ目は文化の違いである。アメリカでは宗教を信仰する人が多いが、日本は逆である。アメリカ人は宗教の教えに従い、弱者救済・利益の社会還元を行っているのだと考えられる。そして、教会などを通しボランティアをする習慣が根付いている。日本では大きなボランティア団体が少なく、習慣として根付いていない。
 今後、日本でボランティア活動等を発展させていくため、三つの施策が必要だと考える。一つ目は、子供たちのボランティア参加だ。幼い頃からボランティアに参加することに慣れておけば、大人になったときにも習慣として参加することが多くなるのではないだろうか。二つ目は、参加しやすいボランティアだ。一番目の図から分かるように、日本人の多くの人が社会貢献意識を持っている。加えて、心の豊かさも求めている。よって、活動の頻度を高くしたり、内容を様々なものにして、より気軽にできるボランティアを増やす必要がある。三つ目は、身近に感じられるボランティアだ。一番目の図から、国民は国や社会のことに目を向けるべきだと答えた人と、個人生活の充実をもっと重視すべきだという意見の人は大体半分ずつ存在することが分かる。ボランティアを通し個人生活の充実を図るためには、個人生活に一層身近に感じられるボランティアが必要だ。

   講評   nane

 しっかり論点を整理して書いたね。
 資料を読んで書く小論文の場合は、このように全データにひととおり言及していくことが大事。
 まだ、問題提起→原因→対策→反対理解と意見という形になることが多い。
 自分の述べたいことを「○つある。第一に……」と書くのは、わかりやすい。小論文は文学的な文章とは違って、相手の頭に入ることが大事だから、このように構成を意識して書くといいね。
 今回の文章で十分だけど、更に差をつけるとしたら、第一段落の資料の読み取りのところで、「○○から△△ということがわかる」と書くだけでなく、「それは、(普通考えられるような)△△ではなく□□である」と更に上を行く分析をしてみよう。
 また、結びの5行は印象に残るところだから、その部分にも名言的に、「ボランティアとはAではなくBである」のような表現を入れていくと切れ味がよくなる。
 その二つができれば完璧。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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