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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   戦後61年   PINPA

日本がポツダム宣言を受諾してから61年。「平和」と感じる現代の日本を見渡すと、遠い昔にあったように感じる戦争。しかし、未だ世界のあちこちで紛争やテロが絶えず起こっている現状を抱えながらも日本は「平和」だと言えるのだろうか。
 私は戦争には断固反対だ。幸運なことに私は戦争を知らない。しかし、数々の戦争の本、新聞の記事、戦争経験者の話を聞き、戦争を恐ろしいと思い尊い命が犠牲になる戦争をにくいと思う。では、どのようにすれば争いはなくなるのだろうか?
 第一に、たくさんの国の人と知り合うことだ。人は友人が出来れば嬉しいもので、その国について知りたいと愛着が現れるだろう。
私は昨年の夏、名古屋で行われた「子ども環境サミット」に参加し、世界各国で現在の地球環境について感心を持つ子ども達と関わることで、世界に視野を広げ興味を持つことが出来た。そして国境を越えての彼等との友情を育むことが出来た。例えばパキスタンとインドは今カシミール地帯で紛争が続いているが、サミットでは両国の子ども達は仲良く一緒に過ごし笑いあっていた。その時私はインドとパキスタンは睨み合いを続けているが、それはその国の子ども達とは何も関係なく、友情関係にはなんら代わりのないことだということだと感じた。
このように、元々はどんな人同士だって仲良くはできる可能性を持っている。だからお互いに関心を持ち、知ろうという心持ちを持つことだ。○○のいる国とは争いごとはしたくない!そんな気持ちをもつ人がどんどん増えたら、世界はもっと平和になるだろう。
また第二には、許すという心をもつことだ。先日新聞で読んだ戦争経験者医師の日野原重明さんのインタビューに、戦争を繰り返さないためにやり返すのではなく許すという気持ちを持つことだと読んだ。確かに、けんかをしてもお互いが自分の誤りを何も認めずにいたらことは進まない。しかし戦争で自分の一番な大切な人が殺されても許せというのは厳しく難しい。だから争いはなかなか無くならないのだろう。だが誰かが歯止めを打たなければこの悲劇は一生続くだろう。
今世界には武器を持って戦うような子ども、原爆が落とされた場所をも知らない子どももいる。また国連は、私たちの前世が行った過ちを二度と繰り返さないようにという新たな心構えで誕生したが、戦後61年しか経っていない今でも戦争の脅威を知らない子ども達が大勢いる。では100年後には?200年後には?皆戦争の脅威なんぞ少しも知らずにいるようになるかもしれない。
同じ過ちを繰り返さない。少なくともそのはずだった。「上手なプレーをしたときよりも、悪いプレーをしたときの態度が大切である」という名言があるように、過ちを起こした後の今こそ後世に戦争について語り継ぎ、戦争のない世の中を願うしかない。悪いプレー「戦争」をしたときの態度が上手なプレー「平和」を探すカギとなるのだ。

   講評   hota

 「戦後」がテーマでしたか。むずかしいテーマに、果敢に挑んでいますね。よく考えて書かれています。特に、第1の方法の「体験実例」が、PINPAさんならではでとてもいいですね。
 以下、細かいことを含めて、少し書いてみますので、読んだ上でPINPAさんが自分で考え、納得できるところは直してみてください。(必ずしもすべてを鵜呑みにする必要はないです。)

・タイトル:もう少し、未来につながるタイトルの方がいい気がします。「……をめざして」とか、「……の実現のために」とか、「……をこの手に」のような。

・書き出し:今年の終戦記念日、小泉首相が靖国神社に参拝しました。中国、韓国の反発を知っていて、です。その意味は、正直、よくわからないところが多いですね。「よくわからない」という正直な感想でよいので、導入に使ってもいいかな。宿題に出たのも、やはり「夏」が日本にとって、「終戦」につながるキーワードであり、この時に戦争について考えてみよう、ということだと思います。そういうニュースをきっかけに、戦争について考えてみた、という導入だと、自然にテーマに入っていけるのでは。

・誤字:地球環境について感心を持つ→関心
    友情関係にはなんら代わりのないことだということだと→変わりはない
    私たちの前世が行った→私たちの前の世代が
    
・文章の構成:「先日新聞で読んだ」の文:「戦争経験者である」(「である」を入れる)「戦争を繰り返さないためには、」(「は、」を入れる)「持つことだとあった」(「読んだ」がだぶっています)

・「許すという心を持つこと」の段落に関連して:9.11のアメリカの貿易センタービル爆破テロ事件の後、アメリカはイラクに報復攻撃を仕掛けました。それは正しかったのでしょうか? このことについて触れてもいいね。

・「今世界には武器を持って戦うような子ども、原爆が落とされた場所をも知らない子どももいる。」→「……ような子どもがいるかと思えば、日本ですら、原爆が……」

・「では100年後には?200年後には?」ちょっと楽観的かなあ。希望なら、いいね。そうあってほしい、という。

・最後の段落:子どもサミットの話に少し戻り、これからの世界を作っていくPINPAさん達ができることを考えて、最後の結びにしてみるといいね。(こことタイトルが連動していると理想的。)

★今週の31日は、5週目なのでお休みです。次は、進級テストです!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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