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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   絶対値と相対的   グレープフルーツジュース

 形は物の方にあり、すなわち形は物の属性だという。もう一つの見方では、形は頭の中にある。目がなかったら、物は見えない。この二つのどちらが正しいかは、考えてもムダらしい。形については、右の二つの面、つまり自分と相手とをともに考慮する必要がある。目はたいへん有効な感覚器だが、あまりに有効なので、有効でない点に、あんがい気付かないことがある。 大きさを知るという単純なことができないので、人の世ではモノサシを売っているのである。視覚系は、その中に絶対座標を持ち込むようには、進化してこなかった。あえてそれをすれば、いきなり大きな脳を作らなければならなかったかもしれない。逆に、われわれが「比例」とか「相似」を考えることができるのは、本来、視覚系にそういう性質が存在するからであろう。
 確かに、相対的ということは、私たちにとって便利だ。例えば、自分のクラスでやる演劇の配役を投票で決める時、「○○さんならふさわしい」とすぐ書ければよいが、ふさわしい人がいない場合もある。そういう時、私なら、「いい人がいないけど、このクラスの中でなら○○さんかなあ」と書くだろう。また、テストの時もそうである。ある人が、80点取ったとする。その人が、60点の人と比べれば、80点の人のほうが、点数をたくさん取っている。ところが、その人が、100点の人と比べれば、80点のほうが低くなってしまう。60点の人には点数で勝てるが、100点の人には勝てないのである。私も、テストで、ある人の点数よりも高いのに、ある人よりも低いということがよくある。自分よりも高い人を超える事もあるし、逆の場合もたまにある。周りの人を基準にして比べているのだ。
 しかし、時には絶対的なものが必要になることもある。例えば、テストで、学年で3位になったとする。それだけなら喜んでもいられるが、全体的に低かった場合はどうだろうか。例えば、1位の人が56点で、2位の人が50点、3位の人が46点などの点数だった場合、「やったぁ、3位だ、わーいわーい」などと喜んでもいられない。また、テストの目標でも「今度は100点とる!」と言っても、数日経って「80点取る!」と変わっていたら、いつまで経っても高得点はねらえない。他の目標もそうだ。ころころ変わっていたのでは、結局目指すモノが一体なんだったのか、自分でも分からなくなってしまうし、目指したいものもなくなってしまい、分からなくなってしまう。
 確かに、相対的なものも、絶対的なものも、どちらも大切だ。しかしもっとも大切なことは「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という言葉があるように、絶対的なものをひとりで決めていくよりも、生きていく中で他人と協調しつつ判断していくことである。

   講評   takeko

とてもうまくまとめましたね!「要約」いい場所をいい分量で選びました。「意見A」「ったとする。その人が、60点の人と比べれば、80点の人のほうが、点数をたくさん取っている。ところが、その人が、100点の人と比べれば、80点のほうが低くなってしまう」はいい例を見つけましたね!娘の高校は、全学科レベル別授業だったので、たとえば英語の上級クラスの最下位の成績の人は、下級クラスの最上位の人より本当は英語がよくできるということになるのですが、そうなると、ほかの学校の人とくらべて、本当は英語の成績はどうなんだろう(絶対値ですね!)と大学受験のとき結構悩んでいました。「意見B」「絶対」ということばは、本当はむずかしいですよね。だって、世の中には、「絶対」ということは(数学以外?)ない、とよく言われますものね。「ワタシ、絶対イカは食べられない!」(?)と言っていた人が、大人になったら、イカ好きになっていたこともありますし・・・。名言と総合化の主題もとてもよくできました。

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