対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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野良猫と飼い猫 ミニドラ
野良と飼い猫(書き出しの工夫)
私が毎日通る道には、飼い猫と野良猫、どちらも見かけます。飼い猫は外に出れないためいつも寝ていますが、野良猫は色々行動しています。そのため、飼い猫は太っていますが、野良猫はスリムです。
また、野良猫は人には全然なつきませんが、飼い猫はなついてきます。(体験)
野良猫と、飼い猫の違いは何でしょうか?
野良猫は、ひとりで生きていかなければいけません。一人ですから、孤独で誰にも頼れないし、ご飯も一人で探さないといけません。
それに比べ、飼い猫は飼い主がいるから、独りではないし、ご飯ももらえます。
しかし、猫はもともと、集団行動をしないから、孤独は慣れているし、ご飯も探そうと思えば頑張れば探せるからです。だから、猫にとっては飼われずに、野良のほうがいいのです。なぜなら、野良は自由だけれど、飼い猫は自由にはなれません。猫に聞いてみないと分かりませんが、多分そうだと思います。「そうだにゃか?」(ユーモア)確かに、猫も甘えたいときがあると思いますが、親から取ってまでも飼う必要はないと思います。
人間にたとえてみるとどうでしょう?子供の場合、自由にさせすぎると、本人がしっかりしていない限り遊んでばかりになってしまいます。しかし、縛りすぎると機械的な子になり、人間と接するのが怖くなり、閉じこもりになってしまったり、いつか、切れてしまったりしまいます。人間と、猫は違うからです。
では、人間と猫はどう違うのでしょうか。
私は人間がとてもなまける動物だからだと思います。猫は寝てばかりというイメージがありますが、やるときはちゃんとやるのです。
でも、人間がなまける、ということは、頭を使うからなのです。頭で色々なことを思うからこそ、疲れたなーと、思えるのです。何も考えていなければ、疲れたとも思いません。だから人間が怠けると言う行動は、頭をつかっている証拠なのです。
頭をつかうから、人間は気まぐれなのです。ですから、一応少しは縛りながらでも、自由にさせる、難しいことですが、一番それがいいことです。つまり、人間は、少しは監視されながらも自由に生きていくのが一番いい、ということです。(一般化)
講評 nara
今回の長文はかなり難しい内容だったね。「飼育」とは何か? そして「自己飼育」とは? この点をしっかり理解することがまず難しく、その上で是非の主題を論じなければならないので、より難解になる。
野良猫と飼い猫とを比較して、それを人間に置き換えてみたのはいいね。できれば、「自己飼育」についてもう少し詳しく説明をしておくとよかったかな。猫でも犬でも、自分自身(猫が猫を・犬が犬を)を飼育することはない。人間は自分自身を飼育しているというのが、長文の大きな主張だからね。
この作文の主張をもっとわかりやすく読み手に伝えるために、組み立てを工夫しよう。まずは、是非の主題をはっきり提示すること。
【1】人間の作った仕組みが人間を縛っていることは必要だと思う。
(または、必要ないと思う。)
【2】理由は二つある。一つ目は〜。
【3】二つめの理由は〜。
【4】確かに、……という考えもある。しかし、私は〜だと思う。
この組み立ては、意見文の基本形と考えていい。今回の作文では、複数の理由がややわかりにくい。一つは「人はなまけるという性質を持つから」だね。頭を使うというのは「なぜなまけるか」の説明だから、二つめの理由にはなっていないと思うよ。できれば、なぜ「少しは監視され」ることも必要なのかももう少し説明があるとよかったね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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