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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   気持ちがすっきり「ごめんなさい」   オーロラ

 一般に、「ください。」とか「おねがいいたします。」とかいう依頼のことばや、「すみません。」とか「ゆるしてください。」とかいうようなわびのことばは、言いにくいものである。それは、こういうことばは、自分の失敗や、欠点や、無力さを、みずからみとめる自己否定のことばだからである。こういう類(たぐい)の言いにくいことばをほんとうに征服することができたとき、人間としての真実が開けてくる。また、人間としての真実があらわれるとき、言いにくいことばも征服される。そういう真実になってものを言うとき、そのことばはよく相手に通じるだけでなく、ことばのひびきもすがたもすっきりしてくるのである。(要約)
 私は、友達と喧嘩をしたときに必ず自分から謝る。いつも私(だけ)が悪いわけではない(と思う)のだが、何となく早く心の中のモヤモヤしているものを、消したいのである。それに、そのまま謝らないでいたらどうなっていただろうか。クラスの中でどんどん噂は広がり、「この子はこうだから。」とか言って、差別されるかもしれない。5年生になって、女子の人間関係は、一段と難しくなったような気がする。確かに「ごめんね。」などの言葉は言いづらいが、私の場合は、謝った方が自分もすっきりするし、相手もすっきりするから、わびの言葉はとても大事だと思う。
 バレエ教室で、友だちがタイツを忘れて、泣いていたときがあった。教室には、バレエシューズの予備はいくつかあるけれど、タイツはない。でも、何も泣かなくても、と私は思っていたが、その子は、よほど落ち込んだのか、何と、そのまま泣きながら帰ろうとしたから、かえって、そのことを先生にすごく怒られていた。私は、それを見たときに「やっぱり、忘れ物をしないことは大切なんだなぁ。」と思った。だが……! その次のレッスンのときに、私がバレエシューズを忘れてしまった! 仕方なく先生に言ったら
「シューズは、何センチ?」
「22・5センチです。」
「じゃああるね。もしなかったらトウシューズでバーレッスンさせようとしたのに。」
とちょっと意地悪な顔でニヤニヤして言った。私はそのときすぐに「先生に言ってよかったな。」と思っている。もし、レッスンが始まってから先生に言ったら、「何でさっき言わなかったの?」と怒られるかもしれないのだ。
 忘れ物や、何か自分が悪いことをしてしまったら、言いにくさを乗りこえて、正直に言ってわびることが大切だと分かった。そうしたら、きっと相手にも気持ちが通じるし、何よりも自分の心がすっきり晴れると思う。

   講評   nara

 さすが、オーロラちゃん! いい要約だね。ポイントをはずさず、簡潔にまとめられた。
 オーロラちゃんが「女子の人間関係は、一段と難しくなった」と思うような年令になったのだと、しみじみしてしまったよ。上級生になると、「自分はこうだ」という部分が表に出やすくなって、意見がぶつかったり、グループに分かれたりするね。自分が悪くなくても、ケンカは起きてしまうことはある。ケンカは1人ではできないのだから、どちらが悪いかということの前に、まずは「ごめん!」と言う方がいいのかもね。案外、先に謝った方が気が楽だし、先に謝られると自分が悪かったと思っても謝りにくくなる。結果として、謝らなかった人の方が気まずくなるものね。
 バレエ教室の話は意外な展開でおもしろい。忘れ物はもちろんしない方がいいけれど、人間だから忘れてしまうことはある。そのときにどうするかで、先行きが変わってくるのだね。「ちょっと意地悪な顔でニヤニヤ」というのが、いいアクセントになっている。先に謝られてしまったから、怒るわけにもいかないな、と先生は思っていたのかもね。
 なぜ、謝ることが大切なのか? 自分の失敗を認めるからこそ、「次は失敗しないぞ。」という一歩が踏み出せるからだね。失敗を認めないということは「自分は悪くない」という姿勢。つまり、誰かのせいにしているわけだ。これだと、いつまでたっても同じ状態のままだね。「ごめんなさい!」の声こそ、いつもより大きくはっきりということが大切なのだなぁ。
 題材の課題である「前の話・聞いた話・調べた話」は、チェックの入れ忘れね。クラスの友達の話や、バレエ教室の話は、どちらも「前にこんなことがあった」という内容だから、どちらかに(前の話)とチェックを入れておけば◎。

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