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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   どうしても言っちゃう言い訳   うさちゃん

 言葉の生活には、ときどき言いにくい言葉があらわれて私たちのことばを、にごらせたりくもらせたり、ゆがませたりする。どうしてそんなに言いにくいのであろうか。それは、自分の失敗や、欠点や、無力さを自らみとめる自己否定の言葉だからである。しかし、自分を自己否定するとは、自分の全体をだめだとしてしまうことではない。言いにくいことばをほんとうに征服できたとき、人間としての真実が開けてくる。人間としての真実があらわれるとき、言いにくいことばも征服される。
 「ごめんね。」と素直に言ってくれたら許せ、るのに。と思うことがある。例えば、友達が、忘れてはいけない物を忘れてしまい、私が怒ると、普通は
「ごめん。忘れちゃった。」
と言えばそれですむことだ。しかし、この人はいつも言い訳が先になる。
「ああ、昨日、○△□×でいそがしかったから忘れた。」
とだけ言ってけっしてあやまらない。しかも、忘れたくせに、言葉使いも悪い。
 では、私の場合はどうだろう。あやまらない事はないが、そういう時私は、
「きのう○△□×があっていそがしかったから忘れちゃった。ごめん。」
と、やっぱり先に言い訳がでてしまう。友達はそう言えばたいがいの人は許してくれる。でも、
「ごめん。忘れちゃった。」
と素直に言った方が、誠意がこもっていて相手も私もスッキリするのかもしれない。
 この間、妹が、『サザエさん』を見ていた。そのあらすじは、タラちゃんの大切なお茶わんを、サザエさんが割ってしまい、タラちゃんが怒ってしまうと思った大人たちは、茶わんを似たものとすり替えた。ところがタラちゃんは気が付き、タラちゃんのお茶わんではないと言う。そこで、カツオ君が、やっぱり正直に言った方がいいと言うのでタラちゃんに割ってしまったことを伝えた、タラちゃんは、お母さんたちがボンドでくっ付けたお茶わんでお茶を飲むと、「お父さんとお母さんの味がしまちゅー。でもそういうことはちゃんと正直に言ってくだちゃい。」とサザエさんに言ったというお話だ。私は、相手が悲しくなるようなことしてしまっても、勇気を出して正直にあやまった方が、相手は、嬉しいんだなあと思った。
 今日の夕食に豆腐がでた。私は豆腐に醤油をかけようと思い、醤油の入っているビンを逆さまにした。少しにしておこうと思ったのだが、まるで誰かに引っ張られたかのように手が揺れて、豆腐にたくさん醤油がかかってしまった。すかさずお母さんが
「そんなにかけちゃダメでしょう。」
と説教した。でも私は、
「だって手がぶるってふるえちゃったんだもん。」
と言い返した。しまった、また言い訳を言ってしまった。まさに知って行わざるは、知らずに同じだ。
 私は、あやまった後、事情を述べればそれは責任のがれではなく誠意のこもった言葉として、相手の心に通じるということが分かった。 

   講評   tama

 悪いとわかっていても、素直にあやまるのは勇気がいりますね。なんとかして自分の身を守ろうと、まず言い訳してしまう…ということは、誰にでもあるように思います。「ごめんなさい」というたった一言の難しさと大切さについて、じっくりと考えることができました。

【要約】 長文の大切なところをおさえることができました。

【前の話聞いた話】 言い訳ばかりであやまろうとしないお友達の話、「サザエさん」の1シーン、自分の失敗談と続きます。どれも「失敗を認め、素直になること」「あやまること」がいちばんだと感じさせられることばかりですね。

【たとえ・ことわざの引用】 自分の意に反して、勝手に手が動くこともありますよね。目に見えない「誰か」がいたずらしているのかと思う気持ち、よくわかりますよ。(あ、これも「言い訳」?)(^_^;)
 ことわざもうまく使えましたね。「知って行わざるは知らずに同じ」とかっこをつけて引用しましょう。

【わかったこと】 まずは誠意を込めてあやまること、何よりもこれが大切だとわかったのですね。同感です。常に心がけたいですね。



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