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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   まるで雑草のよう   いうや

効力感とは自分のしたいと思える活動や達成を学び、そこで自己向上が実感されて、初めて獲得できる。そして特別なことは何もいらない。子供はいわば、内発的により難しい課題に興味を持つようになる。条件さえ整えば、あとは放っておいても熟達するのだ。とさえいえるかもしれない。気をつけることは、親がこれにブレーキを掛けてしまうことだ。それを防ぐために、親は賞罰によって子供をコントロールすることを極力避けるべきだ。賞罰による強制は効力間が伸びないからだ。親や周りの大人は、子ども自身が効力間を感じられるよう、しっかりとアシストするべきだ。
そのための方法は第一に、周りの環境条件を整えることだ。赤道付近の人が暑さに強く、極地で生活している人が寒さに対する抵抗力を持っているように、環境とはそこにいる人間を少なからず左右する。例えば毎日公園に子供を連れて行って遊ばせてみたらどうだろう。その間、少なからず、運動能力を鍛え、自然の美を体を持って感じることができるだろう。例えば朝昼晩、家族そろって食事を取ってみてはどうだろう。それだけでも子供の表現力は高まり、コミュニケーションが程よく取れるだろう。意識して環境を改善するべきだ。
その方法は第二に、子供の教育で、褒めるときはとことん褒め、しかるときは納得するように叱るといった、けじめをつけることだ。子供をガチガチに強制してはいけないが、ある程度の修正は必要だ。あの大リーグで活躍するイチロー選手もけじめをつけるのが本当に上手いらしい。イチロー選手は、試合ではほとんどといっていいほど、感情を表に表さない。デッドボールを当てられても、敬遠されても、観客にブーイングされても。いつも冷静に試合に集中しているのだ。しかしイチロー選手も人間なので、我慢を重ねると、ストレスが溜まる。それを吐き出すところも必要なのだ。そこでやはり心のよりどころは、家庭なのだ。家族の人が、受け止めて、支えてくるのである。家族が有っての、吐き出すところが有っての今のイチローがいるのかもしれない。我慢と吐き出しのけじめを、イチロー選手はよく知っているのだ。
確かに子供には親が必要である。親の助けや知識がなくては生きて行けない。しかし人間とは、与えられたもののみによって大きく成長するものではなく、自分で切り開いて大きく羽ばたくものである。他社からの不用意な強制は、成長を妨げるのである。賞罰を使っては、子供の心は背くばかりである。親や、周囲の大人は、子供に必要なことをサポートするべきなのである。子供の効力間を育てるのに、女王蜂を育てるような過保護はいらないのだ。

   講評   huzi

 すでに子どもを持っている人が書いたような、視野の広がりのある意見文ですね。子どもとしての自分の立場を客観的に見ることができています。
  子ども自身が効力感を感じられるよう、アシストするのが大人の役割。そのとおりだと思います。これがなかなか、難しいのです(笑)。賞罰によるコントロールはしたことがない、という大人は、少ないのではないでしょうか。ごほうびにアメをあげるなどという、小さなことも含めると。
  【方法】の説明のしかたが、すぐれています。環境をたとえるために、極地や赤道での生活について、ほんのワンフレーズ書いたり、イチロー選手のけじめのつけかたについて、興味深いエピソードを披露したり。意見の根拠を示すだけではなく、おもしろさもだすことができていますね。イチロー選手を支える家族は大変だと思いますが、支えられたに等しい結果を出すという責任も果たしているから、文句を言わず(笑)、フォローに徹するのでしょう。子どもを賞罰によって左右したくなるのは、結果を出すかどうかわからない不安が親のほうにあるからだと思います。効力感が明らかに見える子どもになら、賞罰など不要なのですね。その効力感を育てるのが親なのですが。
  結びの段落には、印象的な【自作名言】を2つ、置くことができたね。自分自身がそのように成長してきた將くんならではの生きた言葉です。

 効力間→効力感 他社からの→他者からの

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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