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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   THE☆KAKI!!d(・∀・)b   エヴァ002

ぼくの家の庭には、三本の柿の木がある。そのうちの二本は、隣り合って立っていて、もう一本は、少しはなれたところにたっている。秋になると三本とも、たくさんの実をつける。オレンジより、少し薄い、美しい色でいっぱいになる。それをとり、皮をむいて、一つ一つをひもでつないで干す。表面が乾いたころになったら、干し柿の出来上がりだ。この干し柿は、十一月くらいに干しはじめて、冬ごろに食べるのが一番おいしい。中の果肉がやわらかくて、たまらなく甘いのだ。ぼくは、これがとても大好きだ。この果物が、昔から日本で育てられてきた理由も、よくわかる。
 少し前から、柿の生産量が減っている。そして、それがみかんやリンゴに越されている。それがなぜなのか、少し自分で考えてみた。そしてわかった。その理由とは、『生産、加工に時間がかかる』からなのだ。ぼくも、実際に手伝いをしてわかった。一つ一つの汚れを取ったり、皮をむいたりと、作業が大変で、時間がかかって、手間もかかる。作業を早く終わらせるには、人数も必要になって———。と、毎年この繰り返し。こういう風に生産されているから、みかんやリンゴに生産量を超されてしまうのだ。
 『桃栗三年柿八年』という言葉がある。これは、本当だ。
 以前、植木鉢に土を入れて、その上に悪くなった柿を置いておいた。すると、柿はくさってなくなったし、種も土の中に埋まったので、
「芽が出るかな〜〜」
と思って、毎日様子を見ていた。
 しかし、なかなかしぶとい引きこもりのようで、次の年には、地面にまいた銀杏が発芽し、次の年には、最初三十センチだったグミの苗木が、ぼくの身長を越した。毎年、土の中に種は入れているのに、まったく芽が出ない。そこでぼくは、そのはちに、『天草四郎』と書いたプレートを立てた。コイツ、まるで天草四郎のように、立てこもったっきり、出てこないのだ。
 今年の秋で、六年目が終わる。あと約一年で八年。ず〜〜っとまっているのだが、出てこない。六年間立てこもれる城・・・それが、柿の種を植えたプランター城なのだ。
 肥料だって、月に一回やそこらはやる。しかし、出ない。肥料の攻撃も、あいつらは、防ぎぬくのだ。
 本当に、八年目くらいで出るのか。不安だ。でも、この調子で、八年を過ぎてもまだこもる気なのか。
「よ〜〜し、この調子で根くらべだ」
そう思ったのが三年前。しかし、敵の軍の無限の兵糧に、日に日にこちらの士気は下がる一方である。何とかならないものか。
 渋い柿を、生で食べたことがある。なんというのだろう、あの感じ・・・・・・。機械にたとえたら、油がなくて動かしにくい・・・こんな表現になるのだろうか。これは、別の果物にも共通して言えることである。
 その例の一つは、山葡萄である。食べごろの時期になると、青紫色っぽい感じになる。しかし、そうなる前の色、緑っぽいときのを食べると、
「・・・しぶ・・・・」
となること間違いないこのように植物は、種を運んで欲しい時に食べられるようにしているのだ。
 柿は、人間にとって、とてもなじみの深く、動物とも、とてもなじみの深い果物である。だから、もっと大切にしなければいけないものである。
 今年の柿が取れれば、七年目。彼らの兵糧は、七年間もった。早くこの城を落とさなければ、上様がご立腹なさる・・・・ああ・・・
    

   講評   takeko


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