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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   想像はどこまで有益か   AZUKI

 これらの「はてな」に対して、大人に答えを聞いたり、自分なりに考えたりして、、子供は、自分の知識を蓄え、人生観を築いていく。各部族や民族は「いかにしてわれわれはここに存在するのか。」という、人間にとって根本的な「ふしぎ」に答えるものとしての物語、すなわち神話を持つようになった。それは単に「ふしぎ」を説明するなどというものではなく、存在全体に関わるものとして、その存在を深め、豊かにする役割を持つものであった。「ふしぎ」な現象を説明する時、その現象を人間から切り離したものとして観察し、そこに話を作る。このような自然科学の方法は、ニュートンが試みたように、「ふしぎ」の説明として普遍的な話(つまり物理学の法則)を生み出してくる。
 私はこの話を読んでいて、これって子供の想像力を大人の観点から見つめた話ではないか、とおもった。子供には、誰もが驚くような想像力が備わっている。それが大きくなって「常識」と言う言葉を使うようになった頃から、だんだんと衰えてゆき、しまいには子供の想像力に驚く大人側になっている。これは、私が認めたくない現実であり、またなってほしくない未来図のようなものだった。想像力は、考え一つでどこへでもいける「どこでもドア」のようなものだ。アフリカに行きたいのなら、アフリカの光景をおもいうかべればいい。天国へいきたいのなら、想像すればよい。だから私は想像力を養う事はよいことだと思う。
 その第一の理由に、さっきも書いたように考え方一つでいろいろなものを考える事ができるからだ。例えば、目の前にある本があるとしよう。この本を仮にAとしよう。この中に出てくる主人公をBとする。そしてこの主人公のよき親友をCとしよう。Bはお調子者でアメフト部活に所属。Cはあまり運動ができなくて、物理科学部に所属。性格はクールで大人っぽいとする。もしも、CがBと同じアメフト部に入るということが、考えられるだろうか。運動ができないのにアメフトなんかできるだろうか。……確立はゼロではないが、大きいわけでもない。しかもAがスポーツ(青春)系の本ではなく、「グレイブ・ストーリー」のような、冒険系の本だったとしたら……ますます確立がゼロに近くなる。ということで、Cがアメフト部に入るという事は、実際の本Aだったらまず無理だ。
 しかし……想像力でAの話を捻じ曲げる事は容易にできる。想像力さえあれば、Bを記憶喪失にさせる事も、Cと組ませて漫才をやらせる事も、勝手にBのガールフレンドをつくる事も容易なのだ。これを応用して、全く別の物語を作ることもできる。
 まず適当に本やマンガから、それぞれ個性的なキャラクターを4〜5人選ぶ。それがあったらどうなるとか、誰と誰がくっつくとか離れるとか仲良くなるとか荒めに考えて、それでひたすら妄想する。そうやって考えた物語のキャラクターを、すべてオリジナルにアレンジすれば完成だ。(このやり方を同じ文芸部の友だちに教えてあげたら『それいいね♪』と感動していた。)
 『行きたい旅行先』というデータのなかに、1位オーストラリア、2位ハワイ、3位カナダという結果がある。これも想像力を使えば一瞬で行ける。(お土産や、ガイドマップに乗ってない事は無理だが。)
 第二の理由に問題を解くときなども、想像力が影響するからだ。よく文章代などを解く時などは、線分図を書くことがある。その方が判りやすいし、それに間違いも少なくなる。しかし、線分図を書く時間を惜しんででも問題を解きたい人もいるだろう。最後に難しい問題があると分かっていればなおさらだ。そんなときに想像力が役に立つ。紙に書く線分図を頭の中に思い浮かべればよいのだ。
 確かに想像をする時間は無駄かもしれない。しかし、『私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある』という名言にもあるように、そのための時間は、決して何かの役に立っているのである。
 だから私は、想像力を養う事はよいことだと思う。

   講評   miri


10月の清書がおわりました。

 項目をうまく取り入れながら、独特の世界が構築できました。たいへんユニークで個性的、意欲的な作品です。

 成長するにつれ、規制の概念で固められていく頭を、いかに柔軟に自由に解き放ってやるか、それがポイントでしょう。時には幼い子供のとっぴな発想や、思いがけない偶然などからも、学ぶことは多いと思います。

 来月もこのような作品を待っています。がんばりましょう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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