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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   よく見てみよう!   スワニルダ

 科学的態度への出発点は、まず、ものをよく見るということである。それができれば、何かふに落ちないことがあったとき「はてな。」「変だな。」と思うことができる。習慣や常識にとらわれていたのでは正しくものを見ることはできない。だから、自分の目を見開いて、しっかりと自分の目でたしかめる態度が必要である。だが、「はてな。」と感じたとき、それだけで終わらせてはいけない。疑問をいだいたら、そのままにほうっておかないで、実験したり調べたりすることがたいせつである。科学的態度とは、疑問を実験や調査によって解決しようとする態度である。これは、科学を研究する者にとってばかりでなく、人間たちだれしもが身につけておく必要のある生活態度である。(要約)
 四年生の頃、ゴーヤを植えていた。それを一週間に一回観察することになった。私は(うぁー。やだなぁー。)と思った。なぜかというと、私は低学年の頃から観察の絵がとても下手だった。どう見ても、上手く書けないのだ。今考えると、私は植物などをよく見ないで、なんとなく花と言えばこんなもの、葉と言えばこんなもの、というイメージで書いていたように思う。四年の最初に書いたとき……、やっぱりとても下手だった。なので、今度から全体を見ないである一部分だけをよく見て書こうと思った。そうしたらこの前よりも上手く書けたのだ。先生にもほめられた。私は(よく見るというのは、ただ見るんじゃなくて見方を変えるということなのかなぁ。)と思った。
 先週、セカンドスクールで柏学園に行ったときに、鉄の工場を見て来た。初めは、前に先生からもらったパンフレットを見ながら、(楽しくなさそうだなぁ…。)と思っていたから、あまり乗り気ではなかった。最初の一時間、ビデオを見ながら説明を聞いていたら、早くも飽きて眠くなったきた。どうやら、他の子も眠そうだ。やっとのことで、長い長い説明が終わるまでがまんした。
「はい。これから実際に鉄作りを見てみましょう。」
私は、ため息が出そうになるのをぐっとこらえた。なぜかというと、どうせ説明だけで、見るところは遠く、見づらいと思ったのだ。だが、行ってみてびっくり! 鉄の固まり(スラブ)から細長くなってローラー状になるまでを間近で見れたのだ。もちろん説明なしで。(笑)うすく伸ばされているのを見たときには熱くて熱くて、まるで自分が鉄の原料になったようだった。「鉄は熱いうちに打て」ということわざが頭に浮かんだ。みんな興奮していて、大声で
「すごーい!」
と叫んでいた。でも、先生には怒られなかった。工場の音がうるさくて、大声を出しても先生の耳には届かなかったのだ。私は一番前だったので、すぐ前にいる先生に大声で、
「熱いけど、楽しいでーす。」
と言ったら、先生は
「そうでしょ。だから先生が選ぶのに間違いはないの。」
と、今回の見学コースを企画した先生は、おどけて威張っていた。帰ってから、鉄についての新聞を書くことになった。班の人全員で書くのだが、初めは楽しくなさそうだった子達も、このときには張り切っていた。
 写真や説明だけでピンとこないときには、実際に現場に行って実物を見てみることである。そうすれば理解も深まるし、それをまとめるときにも、より分かりやすく書ける……これが、ものをよく見たときの利益だと思う。(分かったこと) 

   講評   nara

 要約の最後にある「科学的態度とは……である」というような説明は、要チェックだ。筆者の考え方がはっきりと打ち出されているところだ。自分で書くときにもこの文は使える。「○○とは(〜ではなく)……である」という文を作文の書き出しやまとめに入れられると、ビシッと決まる。自作名言と言ってもいいね。おやおや、要約の後に、「よく見るというのは〜じゃなくて……ということかなぁ」と説明があるね。ここがまさに自作名言だ。「……かなぁ」ではなく、思い切って「……なのだ!」と言い切ると、もっと力強い主張になるよ。
 セカンドスクールの話もおもしろい。本や資料のような、文章での説明は決して無意味ではないけれど、時には、つまらなく感じたり、頭に入らなかったりするね。実際に、自分の目で確かめること、体で感じることで、「そうか!」とひらめくこともたくさんありそうだ。ここは、みんなの様子と、先生の様子をうまく段落に加えられたね。見学のときの感動があることで、かえって、眠かった(笑)説明やビデオのことを、もう一度確認してみたいと思えるかもしれないな。
 科学的態度というと、どこか堅苦しいようなイメージがあるけれど、試したり調べたり、自分の目や体で確認することは、ワクワクすることなのだね。学校の勉強がときにつまらなく思えることがあるのは、科学的態度が、教える方にも教わる方にも不足しているからかもね!
 

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