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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   今を生きる   すいーとぽてと

 人間の子供にとっての犬や猫といった小動物たちは、母親の次に来る「愛情の学校」ではないだろうか。私たちは、その学校で人間同士では味わえない、ある種の純粋な愛の相を経験するのではなかろうか。母親がある日、東京に出かけたついでにひとつがいのチャボを買って来てくれた。しかし、ある日そのチャボは死んでしまった。昨日まであんなに元気だったのにと思って手を放したら、首ががくっと垂れた。その瞬間、私は自分が今、じかに「死」というものに触れたのだと感じた。この経験は、いうまでもなく私には全く初めてのものだった。私はそれまで、そんな経験があろうと予測したこともなかった。このように突然運命が変わることもある。だから私はそれを意識して精一杯、今を生きていきたい。
 そのための方法として第一に、今の時間や感覚をしっかり味わっていくことだ。私は時間の使い方でよく失敗をしてしまう。テスト前になると、この日はこれをやる、と予定表を作る。しかし気が向かずに違うことをやっているうちにどんどん時間がなくなっていってしまい、予定を立てた時間すら無駄になってしまう。テスト前日になってから、あの時テレビを見ていなければよかった等と後悔をしながら焦ってテスト勉強を始めるのだ。予定を立ててしっかり勉強した方が身につくのは分かっているのだが、明日やれば大丈夫だという気持ちもあり、ついそちらに傾いてしまう。テスト前だけでなく、普段の生活もそうだ。朝起きる時、寝ぼけながら
「あと三十秒。」
と、せっかく起きても再び眠りについてしまう。ふと目が覚めると三十秒どころか十分位寝てしまっていて、急いで支度を済ませてボサボサの髪型をマフラーで隠し、駅まで全力疾走する。そんな生活が毎日続いている。どこかで改善しなければならないのだが、今日まではいつも通りで明日から頑張ろう、と思ってしまう。しかし、明日のことは考えず、今日のことだけを考えるようにすることによって後回しにする癖は直すことができると思う。もっと今の時間を大切に使っていくよう心がけていきたい。
 そのための第二の方法として、学校教育において、世の中には運命が変わることがあるということを教えていくことだ。今、戦争をしている国は沢山ある。日本も、以前は戦争を行っていた。その時代は、いつ食べ物がなくなるか分からない、自分や家族、友達などがいつ死ぬか分からない、そんな状況の中で生きていた。皆、明日はもう既に自分の運命が変わっているかもしれないと思いながら精一杯今を生きていたのだろう。今日本は戦争をしていないので、死というものを身近には考えられないと思うが、いつ誰が日本に攻めてくるかは分からないし、台風や地震など自然現象で亡くなる方もいる。そう思うと、普段の生活を見直さなければならない、という気持ちがわいてくる。この気持ちを忘れないようにしたい。
 確かに、用心深くやりたいことを後回しにすることも大切だ。しかし、「今日という日は、明日という日の二日分ある。」という名言がある。このように、私は今という時を精一杯生きて明日に備えられるような生き方をしたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。私たちの日常は通常実体としての「死」とは切り離されて存在しています。いじめの問題をはじめとして命の尊さを考えるような問題はすぐそばにあり、それは死と隣り合わせなのですが、とても概念的な死だと思うのです。だからこそ、ペットや小動物の死に触れて衝撃を受けるのですね。
 今を大切に出来る生き方をしたいと考えたのですね。なんでも、後回しにするのは誰もが経験することです。やはり、時間はたくさんあるという無意識の油断があるのでしょうね。
 戦時中の人々の方が、精一杯生きていたように感じるのは、ぎりぎりの命を保っていた強さでしょうか。生きることを第一番目に、そのことばかり考えるのも、ゆとりがなく刹那的で悲しい生き方ではありますが、そこに未来への希望が加われば違ってきます。いつかでてきた「ああすればこうなる」と導く教育ではなく、未来を変えるような教育でありたいね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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