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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉のチカラ   TREECLIMBER

 私達人間は、言葉とそれに伴う実際の経験が結びついて初めて行動を起こす。例えば、テニスで「深く打つ」とか「あげる」なんていう行動は実際にテニスをするという経験がありその行動を実行できる技術を持つ人かつ、「深く打つ」や「あげる」というの言葉の意味を知ってる人でないと行動を実行することは不可能である。ちなみに、「深く打つ」というのは相手コートの奥のほうへ打つことで、「あげる」というのはロブ、つまりやまなりの高いボールを打つことだ。しかし逆に、以前「失敗する」という経験と言葉を知ったとき、またその行動を起こす際に「失敗したらどうしよう」等と考えてしまうとそれが過去の経験、そして言葉と結びついて実際に失敗してしまうことがある。
 確かに、言葉には行動に良い影響を与える。私は、テニスをやっているのだがダブルスの試合では点を取ったときには自分のパートナーと「次もこの調子でいこう!」等とプラス思考にコミュニケーションをとったり励ましあったりすると実際に調子が上がるということは少なくない。また、ダブルスに限らず団体戦になるとみんなが「ナイスサーブ!」、「ドンマイ!次々!」、「ここ集中だぞ!」と前向きな言葉で応援してくれると自分も「よし!次も頑張ろう!」とテンションをあげて応援通りの行動をすることができる。もしもこれが逆に「相手がミスしてくれて良かったね、危なかったよ」とか、「次は絶っ対取られるなよ」、「これ取られたら負けるぞ」なんて言葉になってしまうとこっちも逆に気分が滅入ってしまい逆にプレッシャーとなりやる気の無いプレーを生み出してしまう。結局そのプレッシャーに押しつぶされてしまい自分からミスをしてしまいポイントを取られて負けてしまうのである。
 しかし、言葉が行動のストッパーになることもある。例えば、昔話の「浦島太郎」を例に挙げると、浦島太郎は子供達にいじめられていた亀を助け、その亀に連れて行かれた龍宮城で贅沢なもてなしを受けた後、乙姫に「この箱は絶対に開けてはなりません」と忠告されて玉手箱を受け取るが、浦島太郎はその「どうしてもこの玉手箱を開けたい」という好奇心を抑えきれずに箱を空けてしまいお爺さんになってしまったという話だ。だがもしも乙姫が浦島太郎に箱を渡す時「この箱を開けたらお爺さんになりますからあけないことをお勧めします。」と言って箱を渡したら浦島太郎が箱を開けることは絶対になかっただろう。
 確かに、言葉には大きな力がある。だが大事なのは言葉がプラスの働きをするのか、マイナスの働きをするのかではなく、その言葉をより多く実感できるような経験をすることではないだろうか。そして、そのためにはいろんな成功体験を積み重ねていくことが必要だ。「短所をなくす一番よい方法は、今ある長所を伸ばすことである。」という名言があるように、言葉の持つプラス面を生かしていけば、マイナス面も自然になくなっていくはずである。

   講評   nane

 「深く打つ」「あげる」というテニスの用語はいい例だった。なるほど、こういう言葉は実際の経験をしている人でないと、感覚として伝わらないだろうね。
 言葉の影響の例も具体的。テニスの経験は、これからいろいろなところで使える。テニスプレーヤーの伝記なども読んでおくと、更に深まると思うよ。
 浦島太郎の玉手箱の例は、よく結びつけた。かなり苦労したね(笑)。
 結びの総合化も、うまい。言葉のプラス面、マイナス面を考える以前に、その土台として言葉を感じる力を育てるということだね。こういう発想は大事。「言葉の持つプラス面を生かしていけば、マイナス面も自然になくなっていくはずである」もいい表現。
 いつも、よく考えて書いているね。


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