対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2259 今日62 合計4934
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   「戦争を起こさない為には…他者を認める心」    ジョニー

 慰霊祭のたびに官僚たちのあいさつがある。「皆様の尊い犠牲の上に今の平和があることを決して忘れず…」という言い回しを何度か聞いた。そのたびにそれは違うと思った。犠牲がなければ今の平和が無かったわけではないだろう。覚悟の犠牲ではなく無念の死であったという前提から考えない限り、また同じことが繰り返されるだろう。(要約)

 戦争の悲惨さを後世に語り継ぎ、反省することは大切だ。深く反省することは、新しい出発の土台となるからだ。昔話に、アリとキリギリスがある。冬になって飢え死にしそうなキリギリスに、働き者のアリは夏の間にためておいた食料を分けてあげた。キリギリスは夏の間怠けてばかりいたことを反省し、それからは一生懸命働くようになったという。このように反省し、反省の上に立った不戦の誓いをたて、平和を強く願う気持ちを持ち続けることが大切だ。年末の紅白歌合戦で、布施ヒロシがジョン.レノンの「イマジン」を歌った。それまで、(反戦集会でよく歌われるな)となんとなく思っていて、小野ヨーコが「Photo is …」としゃべっている宣伝のバックミュージックとして印象が強かっただけで、歌詞の意味をよく知らなかった。紅白で、初めてその歌詞の意味が平和を強く願う歌だということを知った。「天国も地獄も国境も宗教も所有も貧困もない世界を想像してごらん。僕のことを単なる夢想家だと思うかもしれない。でも、僕一人だけじゃないんだ。いつの日にか君も仲間に加わってくれよ。そうすれば、この世界は一つになって動くだろう。」

 しかし、戦争を起こさないためには、過去の戦争を反省し、平和を願うだけではなく、どうしたら戦争にならないかを論理的に考え、対策を立てることが大切だ。僕は、しょっちゅう弟と喧嘩している。僕は、弟とコミュニケーションをとろうとして、弟に軽くのしかかったりすると、なぜか弟がむきになって嫌がり、倍返しにしてくる。僕だったら、軽くのしかかられたぐらいでは怒らず、じゃれあいぐらいにしか受け取らないのだが、弟はこれが嫌だということを理解すれば、喧嘩は起こらないと思う。つまり、(自分だったら平気なことでも嫌がる人もいるのだなあ)と、自分の尺度で物事を判断するのではなく、相手の立場に立って物事を判断することが大切だということだ。これは、国単位の戦争でも同じことだと思う。宗教の違う国同士などでも、自分達の信じている宗教しか認めないから対立しあい宗教戦争が起こってしまうのであり、お互いの国の宗教を認め合えば、宗教が原因の戦争は起きないはずである。民族紛争も同じことが言える。つまり、他者を認めるという気持ちを持たなければ、戦争、紛争はいつまでも途絶えることはないだろう。愛国主義と国粋主義は違う。自分の国を愛する気持ちを持つことは大変価値のあることであるが、自分の国だけがすばらしいと思い込み他国を否定するような国粋主義ほど危険なものはないのである。

 このように、戦争を犯してしまった過去の過ちを反省し、「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ。」という名言があるように、自分達はもう絶対に戦争を起こさないという平和を求める強い気持ちを持ち続け、過去の戦争の原因を考え、対策を立てることが大切である。僕が考える平和の実現の為に必要な対策は、他者を認める心を世界中の全ての人がもつことである。



   講評   inoko

 ジョニー君、こんにちは。
世界中の誰もが平和を願っているのに、どうして地球上から戦争がなくならないのか。これは、私たち人間に課せられた永遠の宿題のようなものと言えるでしょう。
昨年末、あるハンドベルチームのコンサートに出かけました。教会の活動の一環として盛んなハンドベル。ハンドベルの音色に耳を傾けていたとき、世界中のあらゆるところで、クリスマスを迎えようとしている人たちのことを考えました。豊かな人、貧しさに苦しむ人、戦争のさなかに身を置いている人…。なぜだかわかりませんが、そのとき世界の中の一人なのだと感じました。コンサートの終わりの言葉として、指揮者の方が、こんなことを語りました。
「ハンドベルというのは小さな活動ですが、この音色を通じて、この地球上から戦争がなくなって、平和な世界となることを願っています。」
ハンドベルに限らず、平和を願って様々な活動をしている人がいます。その活動は、国や民族の違いを越え、互いに理解し合うことが大事であるという前提で行われているものだと思います。国と国の間での理解がうまくいかず戦争になってしまうのですが、国の指導者自信が、ジョニー君が書いている「他者を認める心」を持たなければならないのですね。
☆ 「イマジン」の歌詞にこめられた願いは、誰もが持たなければならないものでしょう。平和な日本で生活している今の日本人は、戦争がいかに悲惨なものであるか、本当のところはわかっていないのかもしれません。目を背けることなく、過去の戦争の実態をきちんと知ることも退治ですね。「他者を認める心」いいキーワードが入りましたね。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)