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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   道を踏み外さないために……   AZUKI

 たとえ小さな事でも、自分がどういう立場にいるということを、早くから家庭の躾や親の愛情で、それを感じさせるということも可能だと思います。本当の愛情は何なのかと、スキンシップで親子の会話や感性が生まれるようにしなければなりません。親対子の愛情は古典的、本能的なものですから、経済的に貧しくても、暖かい家族的な愛情のある家というのは幸福です。
 今日(二月二日)は学校の入学試験で休みだった。なので、部活の友達と一緒に平塚まで映画を見に行こうと思っていた。しかしうちの母親は、それを許してはくれなかった。『平塚は犯罪の街で、変な人がいっぱいいるからダメ』なのだそうで、それは私には理解できなかった。なのでその時多少母といざこざがあったのだが、あえてここでは書かない。しかし、今になってみて思ったのだが、もしかして母の判断は間違っていなかったのではないだろうか。『犯罪の街』というイメージはどうかと思うが、子供だけで平塚に映画を見に行っていたら、犯罪に巻き込まれていたかもしれない。これも躾の一環なのだろう。なので私は、多少厳しい躾はいいと思う。(是非の主題)
 そう思う第一の理由は、『鉄は熱い打つに打て』ということわざの影響だ。(複数の理由一)意味は、『鉄は高温で焼いた熱いうちでしか形を変える(打つ)ことはできない、それと人間は同じで、子供の時にしっかりと躾なければいけない。大人になってからでは遅いのだ』ということだ。このなかには、躾の大切さがにじみ出ている。
 人格のでき方は、様々な意見がある。生まれてくる時には、もう人格は出来上がっていて、子供という一冊の本を読むような感覚でしつけをした方がいい、子供は生まれてきた時は白紙と同じ状態で、成長するにしたがって、白紙に色々書き込んでいくのだ、と様々な意見がある。私は、後者を支持する。それは、子供には、無限の可能性があることを信じたいから、そして日本には、こっち側の意見が多く浸透していると思うからだ。子供が本のようなものだとしたら、子供の未来は限られてしまう。なのでそうおもった。そして、浸透していると考える理由は、さきほどの、『鉄は熱いうちに打て』にあると思う。そのことわざ自体は中国から入ってきたものかもしれない。しかし、そのことわざが現代でも使われているのは、日本人の考え方にそのことわざの意味があっていたからではないだろうか。
 そしてもう一つ思うのは、『愛の鞭』という言葉によるものだ。(複数の理由ニ)厳しくしつけながらも、その奥底には深い愛情がこもっているというニュアンスを含んでいるこの言葉は、厳しく躾る事と親の愛の両方を物語っている、ごくまれなよい近代語だと思う。
 たしかに、親がやさしく子供に接する事は大切だ。(反対意見への理解)ある本には、十歳までは徹底的に甘えさせるといい子に育つと書いてあった。しかし、「人はその制服どうりの人間になる」という名言にあるとおり、正しくしつければ、道を決して踏み外さない。そういうふうに躾るには、多少厳しくなくてはいけない。(名言の引用)
 この話を通して、多少厳しい躾はよいと思った。(是非の主題)しかし、中学三年生まで、子供同士で遊びに言ってはいけないというのはどうだろうか。そこが唯一の不満だ。

   講評   miri

 AZUKIさんくらいの年齢の子供と、親との間で必ず起きる問題ですね。親は子供が心配でたまらないし、子供はもっと信用してほしい、と思っている。いつかは必ず一人で映画にだって、どこへだっていけるけれど、今、このときに友だちといくことに意味がある。
 AZUKIさんは、今回はお母さんの意見を飲んだけれど、その副産物として、こんなにいろいろなことを考えた。すんなり、行かせてもらったら、「愛の鞭」「躾」について考えたりしただろうか?
 たいへん思慮深く、冷静にものごとをみつめ、自分なりのビジョンを描き出しているところがすばらしいです。転んでもただでは起きない、で行きましょう!


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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