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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   アイデンティティの重要性   すいーとぽてと

 現代はアイデンティティ不定の時代といわれている。近代社会は前時代の共同性を解体させ、一人の個人がある具体的な共同体に属することの内的な意味を希薄化させた。それが、私達のアイデンティティ不定の要因として関係している。「教育課程」は、節目のはっきりしない大変間延びしたプロセスである。それは、人間は段々と段階的に成長していって大人になるものだというイメージを私たちの中に植えつける。近代の教育制度は、自分がどこで大人になったのかという自覚をあいまいなものにさせる効果を持っていたのである。私は社会の中でアイデンティティを持てる人間になる生き方をしたい。
 その為の第一の方法として、子供のころから社会体験をたくさん積み上げていくことだ。先日、学校で社会科見学に行った。いくつかの場所があり、好きなコースを選択できるようになっていた。私は「生産現場」として全日本空輸の機体整備工場と、森永製菓鶴見工場を見学した。実際に職場体験をしたわけではないが、働いている方にお話を聞いたり、中を見たりすることによって、働くには、しっかりとした責任感を持たなければならないことを改めて感じた。少しでも気を抜くと、とても大きな事件になってしまう。この間、不二家が賞味期限切れの原料を使ったことによって大事件が起こった。生産者としての責任を放棄することによって、この問題が起こってしまったのではないだろうか。自立心を持てば、自然と責任を感じるようになるだろう。だから、今から色々なことを体験して、自立できるようになりたい。
 その方法として第二に、社会も若者に自立のチャンスを与えていくことだ。例えば有名な科学者、エジソンは、小学校には3ヶ月しか通わなかった。しかし、新聞売りをしながら実験や工作を続けた。新聞売りを続けているうちに、自分でも新聞を発行するなどしてとても早くに自立した。その後、蓄音機や電球などを発明し、社会に大きく貢献した。今は中学校までが義務教育だが、当時のエジソンはその中学生の頃には新聞を発行していたのだ。このように早くから社会活動に参加できたのは、この時代は、子どもは産むに任せ、育つに任せていたからではなかろうか。今の社会も、もう少し子どもを自由にさせた方が良いと思った。
 確かに、子どもを守って生きることは大切だ。しかし、それが色々な問題を引き起こす原因にもなっている。だから、「経験は、最良の教師である。」という名言のように、社会の中で自分を見つけることのできるような生き方をしたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。昔は、ちょうど14歳くらいで元服というものがあったようです。武家では、成人になった者に烏帽子を被せたので「烏帽子祝」とも言います。これは公卿の「初冠」(ういこうぶり)にならったものだそうです。(古典で習ったかな?)
 14、5歳といえば、今の子供たちは受験や勉強で忙しく、そういったけじめを感じる暇がないかもしれません。少年法で自ら責任をとる年齢が14歳と聞かされる程度でしょうか。自分とは何であるのか、知りたくなるのが思春期の成長過程ですね。それを、外部と関わりや摩擦なしに行ってしまうのは危険です。積極的に社会に出て、そこで生きる自分を感じたいですね。
 お菓子の製造ラインを見学して、それぞれの仕事が生産者の責任を持っていることを学んだのですね。どの業務も社会への貢献になっていますね。ひとたび責任を放棄すると、それは社会に大きな影響を与え、裁かれることになります。
 エジソンのそのままの真似は出来ないまでも、優秀な発明王が勉強ばかりに猛進していたわけではないことは、示唆に富んでいます。かわいい子には旅をさせよで育てることも必要なんですね。
 「経験は最良の教師である」生きる力をもてるように、子どもを育みたいですね。
☆「 確かに、子どもを守って生きることは大切だ。」の部分は、主体が大人サイドですね。しかし「生きる」主体は、子どもの方だといった印象を受けるので「確かに、子どもは庇護され守られて育っていくことも大切だ。」としたほうが、自然なように感じます。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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