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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ひまわりを育てたこと   えとわ

「ひまわりの種を2つあげますので、家で育ててみてください。」
と去年の春頃、先生がおっしゃいまいした。私の家では、毎年、スイセン、チューリップ、ヒヤシンス、オシロイバナ、アサガオが庭に咲きます。でも、ひまわりは今までに育てたことはありませんでした。
 早速、家に帰って「大きなひまわりが咲きますように」と願いながら、大切に地面に直に植えました。それから、植えたところに水をあげました。おいしそうに飲むように水が地面にしみこんでいきました。
 何日かたつと、ピョコッとかわいい芽が出てきました。ヒマワリの芽に「こんにちは」をされたようでした。私はかわいいなと思いながら、ときどき水をあげました。ほとんど祖父が水遣りをしてくれました。
 それから双葉になり本葉が出てきて、茎も太くなってきて、私の背ぐらいになったときです。今まで気付かなかったのに、この日は、葉っぱの表面に1匹の虫がいるのを見つけました。もしかして、アブラムシかもしれないと思って、そっと葉の裏を見ました。すると、ごまのようにたくさんウジョウジョいました。あまりの気持ち悪さに、手を振り払ってしまいました。祖父は、1匹ずつつぶしていましたが、私は、こんなときは、どうするか、思い出しました。祖父に、
「おじいちゃん、霧吹き、貸して?」
とお願いして、持ってきてもらいました。そして、私は、牛乳を霧吹きの中に入れて、アブラムシに吹きかけました。この方法は、母が教えてくれたものでした。
 次の朝、祖父が、葉が白くなっては困るので、水で葉の裏をきれいに流してくれたそうです。学校から帰ってきた私は、葉の裏を見ると、アブラムシは1匹もいなくなっていました。すごいと思いました。この方法は、学校で育てている野菜の栽培活動にも生かせると思いました。やはり学校で育てていた私のすいかの葉にもアブラムシがついていました。今年は、アブラムシの大発生かもしれないと母が言っていました。そこで、すいかの葉にも牛乳をふりかけました。友達にも教えてあげました。
 私のひまわりは、アブラムシの危機を乗り越え、すくすくと大きくなっていきました。もうすでに私の背を追い越し、見上げるほどになりました。見上げると、てっぺんにつぼみらしきものが現れてきました。大きな花を咲かせた日は、感動しました。黄色いいくつもの花びらが円をかくように微笑んでいました。私は、見とれていました。母に、
「花が咲いたよ。」
と喜びを隠し切れず、叫びました。母も、ひまわりの花を見て、にこにこしていました。この夏休みの母の笑顔は、ひまわりのような笑顔だったことを覚えています。母には、いつまでもひまわりのような笑顔でいてほしいです。
 日がたつにつれて、ヒマワリが頭を下げてきました。種ができて重くなってきたようです。たくさんの種を残して、私のヒマワリは一生を終わりました。きれいな花を咲かせるためには、世話が必要でした。私一人では、育てられなかったと思います。なんだか、人間にも当てはまるような気がしました。私の一生は、感動する花がさくかな?すてきな花を咲かせたいな。母は、
「ヒマワリの花のように、明るく賢く、お母さんは、一生懸命育てるよ。がんばってね。」
と言い、プレッシャーのようにも聞こえるけれど、母の温かさを感じました。
 今、庭では、ヒヤシンス、スイセン、チューリップがきれいな花を咲かせようと一生懸命がんばっています。私はその花達に「美しい花を咲かせてね」と話しかけました。

   講評   sugi

 一粒の種をまいてから、大きな花を咲かせて新しい種ができるまで、この作文を読む人も、えとわさんと一緒にひまわりの一生を見届けたような気持ちになるね。
 「おいしそうに飲むように」から始まって、「『こんにちは』をされたようでした」「(花が)微笑んでいました」など、たくさん擬人化の表現を使っているね。そこに、えとわさんのひまわりに対する愛情を感じるなあ。ひまわりの大輪の花は、お母さんの明るい笑顔ともぴったり重なって見えたのだね。工夫して一生懸命アブラムシをとってもらったときは、「すっきりしたよ。ありがとう。」と言っていたのかな?(笑)
 花の一生を見届けたことが、自分自身の人生を考える機会にもなったのだね。人間に当てはめて考えたところは、さすがえとわさん。後半は、この作文の中身がぐっと深まるようないい内容だったね。
 「ひまわり」「ヒマワリ」と、二種類の表記になっているので、どちらかにそろえておくといいよ。

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