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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然のものは自然に   ぼんちゃん

 一九六七年、鎌倉の波打ち際で一ぴきのチョウチンアンコウが海岸に遊びに来ていた一般の人に拾われた。そのチョウチンアンコウは八キロ離れた江ノ島水族館に運ばれ、海水に戻したところ、八日間生きた。わが国での、そして、たぶん世界でのチョウチンアンコウの最長生存記録である。東海大学海洋学科博物館では、駿河湾の深海魚の飼育に挑戦してきたが、正直言って、前途遼遠である。ラブカやギンザメもメンダコも、一〇日間程度は生かし続けることはできたが、それは飼育したというよりも生存していたという方がふさわしい。深海魚は、現在の水族館で、未解決の課題として挑戦するのにふさわしい相手であろう。
 私は,チョウチンアンコウほど立派(?)なものではないが,結構初心者にとって飼育が難しい, カブトムシを飼ったことがある。飼ったのは,ヘラクレスオオカブトでも,ネプチューンオオカブトでもないホンドカブトでありマニアな人なら,簡単と思うのだろうが私とそして母,妹にとっては結構むずかしかった。
 結局,飼うことになったのは,ほんの数週間だったがなかなか大変だった。まず大変だったのが食べ物だ。きっとスイカが好物なのだろうということで最初にスイカをやっていた。が,やり始めてから図鑑を見てみたら,「スイカは水分が多く下痢をするので与えるべきではない。」と書いてあるではないか!皆で慌てふためいていると,新聞の上に乗せていたカブトムシが排泄をしはじめた。本当に赤い(スイカの色)下痢をしはじめた。慣れない動物を飼うのはなかなか難しいものである。
 深海魚とは逆に,不可能だと思われていた動物の飼育が,可能になった例もある。例えば,ジャイアントパンダ。日本に初めて来たジャイアントパンダのカンカンとランランは来日パンダの初代として有名だ。パンダの飼育もやはり最初は色々な苦労があったそうだ。当時今までパンダを育てたという記録はなにもなく手探り状態の飼育だった。でも,その二頭を中国山地奥深くの竹林とは全然環境が違う動物園で7年間も育てることが,できたのだ。当時,「幻の動物」と呼ばれたジャイアントパンダを。
 私がこの長文を読んでわかった事は,自然にあるものを人間の生活に取り入れるのは難しいということだ。深海魚でも同じように,いくら設備の整った場所でもなかなか難しいのであろう。「やはり野におけ蓮華草」ということわざがあるように,自然にあるものは,自然の中だからこそその美しさが際立つのだろう。
 

   講評   kirara

 とてもよくまとまっていて、しかも読んでいて飽きない文章でした。ぼんちゃんの文章力が、どんどん伸びていますね。
 <<こうせい>>完璧な要約です。深海魚って、見た目はちょっと気持ち悪いものが多いけれど、意外とデリケートなんですね・・・。
 <<だいざい>>私も、1、2年前くらいまでは「カブトムシにはスイカよね! 」と信じていましたよ。今まで、たくさんのカブトムシが「ええっ、またスイカだ・・・おなかこわすのに。」とつぶやいていたことでしょう。パンダの例も、とてもよく調べられていていいですね。どちらの題材も、とてもよく書けていますよ。
 <<ひょうげん>>植物も、ちゃんと自分の居場所を知っているんですね。いいことわざだと思います。
 <<しゅだい>>「自然にあるものを人間の生活に取り入れるのは難しい」 いい一文が入りましたね。人間は、美しい物を見ると自分のそばにおいて眺めたくなるのでしょうか。そのせいで、「自然」が「不自然」になってしまっては意味がないですよね。

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