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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   福は内、鬼は内   ショウ

「福は内、鬼は外」
一生懸命叫びながら、豆を投げている。日本にいた時、ぼくは、毎年家で節分の豆まきをしていた。四年生の時には、近くの法華経寺まで行って、豆、お菓子、餅、あめなどいろいろなものをもらっていた。年に一度しかない節分。ぼくは毎年楽しみにしている。ところが、四年生の二学期から、ポーランドで暮らすことになった。しかしぼくは、たいして日本の生活と変わらないだろうと思っていた。ところが違った。言葉は通じないし、文化も違う。もちろん節分もない。やるとしても家で、二人三人でやるしかなかった。去年はスーパーでピスタチオを買ってきて、家中にまいていた。しかし、日本の生活とは全然違った。友達に聞いてみてもみんなやっていないといっていた。そして、今年。今年の節分は何もしなかった。気が付いてみれば「あっ、昨日節分だった」というような感じだ。もう節分には興味がなくなってしまった。
 節分はぼくの家ではカラ付きピーナッツを使っていた。北海道生まれのお母さんが子供の頃からそうしていたからだ。北海道や新潟ではかなり昔からピーナッツをまく習慣がある、という記事が最近新聞に出ていたそうだ。しかしふつうはいり豆で節分をするところが多かったらしい。なぜいり豆で節分をするようになったか、インターネットで調べてみた。普通の豆でまくと、拾い忘れた豆は芽が出てきてしまう。拾い忘れた豆に芽が出ると、悪いことが起こるという昔からの言い伝えがあったので、いり豆でするようになったのだ。最近ピーナッツで節分をする人が多くなってきたのはカラが付いているのでまいたピーナッツも食べられるという理由だ。二月三日が節分の日なのにも理由がある。旧暦のときは十二月三十一日が節分の日だった。しかし太陽暦になるのと同時に節分の時期もびみょうにずれた。ずれた日が二月三日というわけだ。さらに、節分は災害や病気を防ぐためにやっている。ぼくが小さい頃読んだ本で、『鬼太の帽子』というのがある。話のすじはたしか次のようなものだ。鬼太という鬼が、節分のときにどこの家でも鬼よけにヒイラギが飾ってあって、寒いのに家の中に入れなかった。ところがある家だけヒイラギが飾ってない家があった。「これはラッキー」と思い、家の中に入ると、女の子のお母さんが病気で寝ていて、食べるものもなかった。かわいそうに思い、お赤飯をあげた。しかし、やはりこの女の子も鬼が入ってこないように、と思っていたのだ。そして鬼太は「いい鬼もいるのに」と思いながら、自分の耳を隠していた帽子だけをおいて消えてしまった。というお話でぼくはこの本が前まで大好きだった。
 最近ピーナッツで節分をする人はただたんに落ちた豆を食べられるからというだけのことだけで、そのほかに理由もなくてピーナッツを使っている。そうではなくて、もっと昔からの伝統の文化を守ってほしいと思った。ポーランドにも節分のようなものがあるのかまた今度調べてみたい。「福は内、鬼は内」といえるような優しい人になりたい。でも今のところはまだ「福は内、鬼は外」かな?

   講評   siro

 項目を消して清書できました。節分の由来がよくわかる作文ですね。
        
          

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