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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   判断力   タラちゃん

 おそらく「狂気」とは、自覚を持たない人間、あるいはこの自覚を忘れた人間の精神状態のことかもしれません。そして、人間は、このうようよした様々なものが静かにしている状態を、平和とか安静とか正気とか呼んで、一応好ましいものとしている。だが、この好ましいのが少し長く続くと、これにあきて憂鬱になったり倦怠を催したりする。要は、我々は「天使になろうとして豚になりかねない」存在であることを悟り、「狂気」なくしては生活できぬ存在であることを悟るべきかもしれません。 冷静と反省とが行動の準則とならねばならぬわけです。真に偉大な事業は、「狂気」に捕らえられやすい人間であることを人一倍自覚した人間的な人間によって、誠実に執拗に地道になされるものだ。ところで、冷静に判断することは人間的に大切だ。
 第一の理由として、的確に物事を判断することができなくては、何事も失敗してしまうことがあるからだ。中学生になってから定期テストが始まった(まあ皆そうだが)。小学生の塾のテストの時のように親とやるわけではないので自分で考えなければならない。それぞれの科目の試験の前日に「ダーー」とその科目を頑張る。そして、そのまま夜へ。夜遅くになってもやろうと集中しているあまり「狂気」になる寸前までいく。だが寸前に一度立ち止まるのだ。「よくよく考えると、ここでやめて早く寝て脳を休ませて明日の試験に備えた方が良いのではないか」というふうに冷静になる。これは小学生の時の経験から学んだことである。もちろん舞台は塾である。毎週テストがあるのだが、その前日に「ある程度できているからもう早く寝よう」という日と「まだまだもう少し練習しよう」という日があった(これは親の判断で変わっていた)。次の日、いざテストへ。だいたい前日に深夜組と早寝組の結果は早寝組のほうが良かった。特に算数。おそらく早く寝ていた方が頭の回転が良かったためだろうと後で思った。なので、的確に物事を判断をするとこのように得をすることがある。僕は野球をやっているが、打席に立ったとき、チャンスなどの時に「よし、ここは思いっきり打つぞ〜」というふうにランナーやアウトカウントなどを無視しぶんぶんバットを振り回すことはしない。つまり狂気にはならない。ちゃんと監督のサインを理解してから打席に立つのだ。
 第二の理由として、秩序良く回ることは必要だからだ。このような言葉がある。「もともと地上に、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる。(魯迅)」。つまりどういうことかというと、名言からは意味が少し遠ざかるが、何回も同じように秩序を乱さず、例えば勉強においても決まった時間にやるとする。何回も言うが狂気になって昼間勉強せず、夜にやる。しかも、それがいつもテスト前になってようでは、たとえその日次の日覚えていても将来的には身にならない(以前の私だ・・・(笑))。逆に、周期的に昼間にやることを中心にして、それも毎日何回も続ければ身につくのである。よって、たとえ何らかの知識がなくても、それを周期的に勉強すれば、「道」という知識が身についてくるということである。
 確かに、狂気になることも必要だと思う。僕は先程、野球でも勉強も冷静になって取り組むことが大事だと言ったが、特に勉強においては、例えば、宿題が前日までに終わっていなくて絶対に終わらせなきゃいけないときは、とにかくもうそれ一点に集中してやる。ここに冷静というものが入ってくると、絶対に終わらないのだ。だが、そこを冷静に、今日は早く寝て明日の朝早くにやる。という考えもできるのだ。つまり、判断力というものも大切なのだ。「毎朝、歯をみがくのに、一週間分まとめて一挙にという人はいない」。試験勉強をするのにも、日曜日に狂気になってたくさんやるのではなく、しっかりと毎日やる。冷静によく考えてこの日はこれだけやるというふうに判断するのだ。つまり、翌々を言えば物事を始めることにおいて冷静になりスタートを切ること。それが大事だ。

   講評   hira

 電話を切ったときは「さすがチャレンジャーだな」と思ったのですが(笑)、作文を読んでみて、なるほどこんな経験を経てきたから冷静さを重んじるのだなと納得させられました。経験から勝ち得た自分独自の意見を展開できています。現在進行形で学び続けている迫力を感じさせる内容ですね。きっと1年前に同じ作文を書こうと思ったら書けてないでしょうし、また1年後同じテーマにあたったらまた違う角度のことが書けそうです。
 先生が新入社員の頃、トップ営業マンの先輩に「頭はクールに、心は熱く」と言い聞かされていました。ここでの「心」とは達成したい目標への熱い思いや人間的な思いやりのことを意味します。狂気の一種も熱い思いと言い換えられそうです。そして、この「頭はクールに」は正にタラちゃんのことだなと思い起こしました。
進級テストは合格です。おめでとう!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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