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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   厳し   タラちゃん

 家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。そして、自らの欲望をコントロールし、全体の将来を考えてリーダーシップをとり、各成員の調停をして取りまとめ、ルールを教えるという「立派な」人格は尊敬の対象にはなりにくい。また、父でなくなった父の典型が、「友だちのような父親」である。これらは上下の関係を意識的に捨ててしまった。飼い主が父として原則・理念と生活規則を教え、一定の我慢をすることを教えないと、子どもでも犬でも同じようにわがままに育ってしまうのである。なので伝えるとはある意味では価値観を押しつけることである。ところで、これらのことについて二つの意見がある。
 まず、昔気質の頑固で厳しい父親は良いという意見だ。例えば、クラブ(野球部)だ。ここでは監督、数人のチームメイト、先輩のことをは「父親」とであることにしよう。特に守備練習の時に、エラーはまだしも、「ミス」を犯したときに、監督、数人のチームメイト、先輩に「ヤジ(厳しい)」を飛ばされる。これはチームで行っていることで、言われた方はもちろんつらい(軽度)。僕もいくつか言われる。しかし、つらくてもこの行為は良いことであるのである。ここでミスをしても「ドンマイ、ドンマイ」ですまされていたら、チームは強くなれないのである。どういうことであるかというと、ヤジることで一人一人の精神力を強くし、競争率を強くすることができるのである。というように、昔気質の頑固で厳しい父親のような人たち、行為によって、精神的に強くなることができるのである。
 またそれとは逆に、ものわかりのよい友達のような父親も良いという意見だ。先程同様部での話だが、顧問も先輩も先程のような部分は練習ではあふれている。だが、練習の合間などなどその他のフリーな時間では、まるで自分のことのように、アドバイスや指導をしてくださる。こちら側にとってはありがたいことだ。悩みや不足部分を話すことができるような人たちがいるからだ。僕の父親の場合、話すときは先輩と後輩が話すような雰囲気になる。(敬語不使用(笑))こちらは結構話しやすい。というように相手が話しやすい、ものわかりのいい父親のような人たちは心の支えになっているみたいで良いのだ。
 「昔気質の頑固で厳しい父親」、「ものわかり良い友達のような父親」。確かに最近では家での教育が悪いせいで、いじめや不祥事を起こす子供が増えているが、これは親が「ものわかりの良い友達のような」教育をしているからである。これを直すべく、もう少し教育を見直すべきだと思う。もう少し昔に戻って、わがままのいない社会にするためにも、厳しくしていくべきだとは思う。しかしだからといって、厳しすぎてなんにも聞いてあげないと、逆に暗い子どもになり、いじめの的になるということも出てくる。最低限話をまじめに聞いてあげるぐらいのこと、理解してあげることも必要である。要はどういうことが言いたいかというと、厳しくすべきだと突っ張ることではなく、また何でも聞こうというように甘えるのでもなく、いけないことをしたり、甘い部分があったら、そこは厳しく対処する。また、悩んでいたりしていたら、一緒に考えて解決する。これが重要なのである。「音楽は歯痛を治してはくれない」。甘えはわがままを治してはくれない。また、厳しさは相手を理解する最良の方法ではない。本来の教育とは先程述べたようなことではないだろうか。

   講評   hira

 今回は父性に関する長文でした。野球部と言うところはいろいろなことが学べる場所なのだと改めて思いました。実例もそこから総合化への意見もよくまとめられています。
 ただ、タラちゃんに考える力がないと「先輩は厳しくて嫌だ」と物事の意味が捉えられず、被害者意識に陥るおそれもあります。自分で主体的に物事の意味を鑑みることが出来るのが、いつもの落ち着きの要因なのでしょうね。うん。自分の頭でこれだけのことを導けるのはさすがです。力強さを感じました。(個人的には「(軽度)」「(敬語不使用笑)」を楽しんでいます(笑))。
 野次る厳しさは昔ながらの父性、アドバイスをもらったり、話を聞いてもらうなどは、受容するという意味で母性とも置き換えられるでしょうね。まとめにもあったように、どちらを欠いても人は育ちません。「いいよいいよ」では強くならないし(笑)、かといってヤジだけではお互いを信頼する心が育たないのでしょう。いじめられて不登校、逆に反発が外に出る不祥事も根は同じことが多いようです。厳しすぎる家に育ち、自分を理解したり何も聞いてもらえないという母性的な保護が足りないか、愛のある厳しさが足りないかということです。確かに家に二人やさしいお母さんがいてもふやふやになりそうだし(笑)、厳しい仁王立ちの父二人いても心休まりません。また、個人個人の中でも父性が強い弱い、母性が強い弱いもあるでしょうし、相手の状況に応じてバランスを変えていく必要もあるでしょう。
※競争率→競争力 
 

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