対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2426 今日2167 合計54503
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自分の意見の尊重   ゆっぴ

 「見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ」
この言葉の意味は、「見てから知るべきである、知ったのちに見ようとしないほうがいい。」ということだ。これは、柳宗悦さんの言葉だ。最初にこの言葉を読んだときに、わたしは何のことかさっぱり分からなかった。しかし、読んでいくうちに分かってきたのだ。これは自分の意見を大切にするべきだという意味だ。
 自分の意見を大切にする、それはとても難しいことだ。なぜかというと、例えば、ある一つの有名な絵画があるとする。その絵画についていろんな評論家や有名人が説明している。しかしそれに耳をかたむけずに自分が感じたことだけを信じるということであるからだ。しかし、私たちは、その評論家や有名人たちの言うことに耳をかたむけてしまい、自分の意見がなんだったのか分からなくなってしまうときが多いのである。このときに邪魔をしているのが「評論家の人たち」、そして「有名人の人たち」の言っていたことである。この邪魔をしていることが長文の最後の文に書いてある、「知の危険性」である。
 わたしが今興味を示しているものに「テニス」がある。テレビを見ていると、いろんな有名な選手が出てくる。とても強い選手に、「シャラポア選手」がいる。シャラポア選手は年齢がまだ若いのにとてもテニスが上手だと思う。しかし、ある日その強かったシャラポア選手が負けたというニュースが流れていた。わたしは、つい、「なんで?」と聞いてしまった。このときの「なんで?」と思うというところが知の危険性なのだ。わたしはシャラポア選手はとても強い選手で、テニスが上手だと言った。しかし、もしかしたらそのシャラポア選手がそのときに戦った相手の選手は、今まで負けたことが一度もなく、とても強い選手だったから、シャラポア選手は負けるかもしれないということを考えていなかったからだ。わたしの頭の中ではその時は、シャラポア選手=強い、テニスが上手だということしか入っていなかったのかもしれない。
 2005年のコマーシャルにお金をかけた会社のランキングの中で、第3位に565億円で「資生堂」という会社が入った。資生堂のコマーシャルの中で一番お金をかけたの「ツバキ」というシャンプーのコマーシャルで、50億円もかけたそうだ。これはすごい量のお金である。ツバキというシャンプーのコマーシャルになぜそんなにお金がかかったのか、そしてなぜそんなにお金をかけることができたのかということが問題がある。ずばり、ツバキというシャンプーのコマーシャルを見ると、女優の方がたくさん出ていた。そしてコマーシャルの歌は「SMAP」という歌手のグループがわざわざコマーシャルのために作った歌を流しているのだ。そのためお金はとてもたくさん必要だ。しかし、それをなぜ50億円もかけて作ったのか、それはツバキというシャンプーに自信があったから、またはきれいな髪の女優さんが出ることによってその女優さんたちのように髪がきれいになるのではないかということを思わせるためにお金をかけたのである。このコマーシャルを見ずにスーパーに行ってシャンプーを買う人の中ではきっとツバキは値段が少し高いため買わない人のほうが多いであろう。しかし、コマーシャルでツバキはいいシャンプーだというイメージをつけることによってツバキのシャンプーが売れ、50億円の元が取れてしまうのである。このように、コマーシャルを作る会社は「知の危険性」を使い、人を思い込ませているのである。
 自分の意見を大切にしなくても、あまり害はないのではないかという人がいるかもしれない。しかし、わたしは自分の意見が言えない人は人の意見を聞いても何も感じないようになり、困るのは自分だと思う。そして、自分は意見が言えなくて人の意見ばかりを真似していて、自分は別にいいかもしれないけれど、周りの人たちは真似されたくないかもしれない。だから、自分の意見は大切にし、周りの人に迷惑をかけないようにするべきだ。
 「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である。」という名言の通り、そのことについて最終的に評価する人は自分であるということを忘れずにこれからは、他の人の意見を知るのも大切だが自分の意見を尊重し生活していきたい。

   講評   inoko

 ゆっぴさん、こんにちは。
自分を取り巻くあらゆることについて考え、自分なりの意見を持つ。私たち日本人は、とかく周囲に合わせることばかり考えて、自分自身の意見を持たないことが多いようです。また、意見があったとしても、それを表現することが苦手なようです。協調性のあることは、確かにすばらしい。でも、協調性があることと、自分の意見がないことは別問題です。自分の意見をしっかりと持ってはいるが、周囲の意見にも耳を傾ける余裕を持つ。私たちは、そうあるべきだと思います。そして、「知の危険性」にとらわれることなく、何がベストであるか、何が自分にとって大事であるかを判断できるような力を持つべきだと思います。
☆ いい実例が挙がっていますが、項目を考えてみると、二つの理由がはっきりしないのが残念です。内容は、申し分ありませんよ。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)