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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   文化のカタチ   アルエ

 日本は鎖国時代に、ポルトガル人から鉄砲を手に入れ、その鉄砲をただちに分解して自分たちで作れるようにし、世界最大の鉄砲生産国となった。しかし、鉄砲を武器として使うという発想は、日本文化にはあまりなかったため、せっかく優れた鉄砲技術を持ちながら、その技術を発展させるのではなく、武士は従来の刀の世界でずっと生きてきた。日本人は、欧米に追いつき追い越す形で、欧米の科学技術を消化してきた。外国の技術・文化を取り入れるときは、自国の文化に合わせて消化していくべきである。
 そのための第一の方法としては、上っ面だけの模倣をしないことだ。他国の科学技術や社会制度などのハードの部分を受け入れるときは、その背後にある文化のソフトの部分も見る必要がある。そうでなければ、真にそのハードの部分を生かすことができなくなるだろう。私は、プロのテニス選手に憧れて同じようなフォームやラケット、シューズなどを使ってはいるが、そのプロの選手のようにはいかず上手くなれないという人を知っている。これも、上辺だけ真似をしてもプロは実際には周りに公表していない練習方法があったり、その人には向いていないのだろう。
 また、第二の方法としては、日本の文化のよさを再発見することだ。外国の科学技術や社会制度を吸収するときは、そこに日本の文化を生かすようにするのだ。友達の勉強法の真似をするときに、自分の長所をうまく生かして友達のやり方を取り入れるというようなこと、例えば、日本は、外国からタクシーという技術を取り入れたが、自動的にドアが開くようなサービスをしているのは、日本のタクシーだけだという。また、自動販売機が硬貨を入れると「いらっしゃいませ」などというのも、おそらく日本的な思いやりの所産なのだろう。
 確かに、他国の進んだ文化を貪欲に取り入れることは大事だ。しかし、表面だけの摂取になってしまわないようにも、その文化のソフト面と、自国の文化のソフト面を合わせてよく考えた上で、日本の文化を土台に外国のものを取り入れるべきである。「文化とは、回りの形状の事ではなく、その中心にある人の心のことである。」

   講評   nane

 テニスの例はわかりやすい。外見から真似をするというのは、模倣の仕方としてはだれでも普通にすることだけど、やはり外見の背後のあるソフト的なものをしっかり見ていく必要があるということだね。実際の自分の例でも、いつか実例を見つけておこう。
 日本的な思いやりを生かした科学技術というのは、これから広まっていくかもしれないね。世界では、核兵器の開発が盛んだけど、そういう危ない武器ではなく、相手を笑わせて戦闘する気をなくさせる武器のようなものを作るのが日本的な防衛力になるかもしれない。
 今回も、短い時間で的確にまとめたね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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