対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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比喩の力 意気陽陽
落ちて来たら
今度は
もっと高く
もっともっと高く
何度でも
打ち上げよう
美しい願いごとのように
この詩は、作者がある雑誌の依頼で、子どもが紙風船で遊んでいる一枚の写真につけたものだ。この詩のいのちは、「美しい願いごとのように」 というすばらしい「比喩」にあると言える。「赤ん坊が激しく泣く」というより「赤ん坊が火がついたように泣く」、といったほうが印象の強い表現になる。また、比喩は詩歌で古来重要な働きをしてきた。
僕は、「比喩」は日本語を使っていくうえで、とても重要だと思う。第一の理由として、比喩を使うと、分かりやすくきれいな文ができるからだ。
今僕は学校で、笹山 久三さんが著した「やまびこうた」と言う本の「兄やん(あいやん)」という単元をしているのだが、その本文中には先生も絶賛の比喩が、数多く使われているのだ。「山は薄化粧をしたようにきれいだった」や、「木の花がはるを歌うようにさきみだれている」「夕日が東の山々に退いていく」などなど、他にもたくさんある。一つ目と二つ目は春のきれいな情景を、三つ目は夕暮れどきの情景をとても分かりやすい比喩を使い説明している。こんなに上手く比喩を使える人は、そう多くないと先生は言っていた。
第二の理由として、比喩を使わないと、映画などをもとにして作った本(特に、SFなど)は、何がどんな形をしているのかなどが、よく分からなくなるからだ。僕は一時、スターウォーズにとても夢中になった。ずっとテレビばかりではつまらないので、本も読んでみることにした。すると、その本を読んだだけでは、宇宙人の形や武器の形などは、ちっとも分からなかった。あまり説明を加えすぎると面白く無くなるからなのだろうが、もう少し写真を入れるなどしないと、わからないなぁと思った。
確かに比喩ではなく、その物の端から端まで比喩を使わず、細かく説明するのも分かりやすいかもしれない。しかし「多すぎる休息は、少なすぎる休息と同じように疲れさせる。」という名言があるように、細かく端から端まで説明するより、少しの言葉でも、分かりやすい比喩を使ったほうが良いということだ。
講評 sugi
課題が変わって三か月、たいへんだったけれど、よくがんばってきたね。書き方にも慣れて、楽しみながら書けるようになってきたのではないかな? 七月からも、意気陽陽君の作品を楽しみにしています。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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