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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   好きなことを見つけよう   本因坊

 ど真ん中を真っ直ぐ、ボールが伸びてゆく。
 学校の休み時間。必ずといっていいほど毎日キックベースをして、楽しく休み時間を過ごしている。キックベースとは、サッカーボールを使った野球と同じルールで、違うのはピッチャーがボールを転がし、バッターは足で蹴ること、ボールを投げて当ててもいいところだ。そのキックベースは三年の体育の授業でやるので、また三年生に戻りたいな、と思うほど、キックベースは好きな遊びである。(僕達が三年だった頃、僕のチームは最下位だった)サッカーは、ボールをパスするのが難しく、あまり好まない。だから、サッカーともう一つの遊び、キックベースに熱中しているのだ。僕は守備と攻撃だったら守備の方が好きだ。大きなフライをチーターのよう(よう)に全速力で走って取ったり、ダブルプレイを取るのが楽しくてたまらない。まあ、人数が少ない時はあまり面白くないのだが。しかし、キックベースの欠点もある。喧嘩が度々起こるのだ。アウト、セーフの言い争い、人に邪魔されたから、今のプレイはなし、いや、ありだ、とこれまた喧嘩ばかり。それに比べてサッカーは人に当たっても続行なので、喧嘩は限りなく0%に近い。
 他にも、部屋の中での楽しい遊びは沢山ある。ノートに絵を描いたり、廊下で鬼ごっこをしたり(これは見つかり次第、注意される)、面白いことはまだまだある。一度、こんなことがあった。その数日、雨が降ったりして、外での遊びは雨天中止になってばかりだった。そこで、誰かのねりけし(消しゴムのかすを丸めたもの)で野球をしよう、という提案があった。そこで、筆箱をバットとして使い、見つかったら必ず注意される『ねりけし野球』が始まった。時々、筆箱の中身が出て飛び散る。こっそりとそんなことをやったものだ。見つかり次第、場所を変え、ずっとやり続ける。最終的にはその『数日間の雨』も終わり、また先生にも注意されてその野球は終わった。
 学校以外でも皆で集まって遊ぶことはある。その時に必ずやるのは本当の野球である。キャッチャーもいて、バッターもペットボトルで作ったバットでボールを打つ。これがまた面白いのだ。ノーコン(コントロールが悪いこと)のI君や、どんなボールでも飛びついていくK君。毎回必ずエラーをする子までいる。だから、面白いプレイが生まれるのだ。その度に大声で笑い、お腹をかかえる。しかし、やはりK君も犬も歩けば棒に当たる(諺)でミスをすることもある。
 弟の好きな遊び・・・・・・。これも色々あるらしい。家の庭で行う庭野球、家の中では人生ゲーム。他にも意外な遊びの話をしていた。庭野球は攻撃の時、一対一で勝負するのでいつもセフティーバントを決めている。しかし、僕が全力投球をするとなぜかいつもデットボールになる。これは、僕もI君と同じようにノーコンだからだろうか。いつも思うのだが、僕が攻撃側の時、ストライクゾーンのぎりぎり下に投げてくる。振ってしまうとストライク。これを見極めるのが実に大変なことなのである。
 もう一つの弟の好きな遊びの人生ゲーム。単にルーレットを回して駒を進めてお金を払ったり貰ったりするのだが、これは時々やるから楽しいのであって、毎日、しかも二回連続でやるとすると、もう飽きてしまって、弟の「やってよー。」という大声が背中の方から聞こえてくる。まあ、仕方が無いか、ともう一度やり、また弟が勝つと、勝ったにも関わらずもう一度、もう一度、とお願いをして来る。だから、この頃は一回でやめている。
 今度は母の子供の頃好きで楽しかった遊びである。この遊びは、もう今は全く行われなくなった遊びで、缶けりである。今のかくれんぼに近い遊びで缶をど真ん中に置いて、皆は隠れる。鬼は隠れたのを探す。しかし、その途中に隠れている人が出てきて缶を蹴れば全部リセットで、鬼の人は同じまま、またゲームは再スタートだ。この遊びは、公園で行ったそうだ。そこら中に落ちている缶を使って遊んだそうだ。今は、缶は全部ゴミ箱に入っていて落ちていない。また、夕方公園で遊ぶ機会も無いだろう。母が缶けりが好きだった理由はエキサイティングで、鬼から身を隠したり、缶を思い切り蹴るところが楽しかったからだそうだ。
 また、キューピー人形の洋服を編んで作ったり、ものを作るのが大好きだったという。(調べ)
 僕は、好きな遊びがあるからこそ、毎日が楽しく感じられ、また、好きな遊びが無いと、生活が活性化しない、ということが改めて感じられた。(分かった)また、好きなこと、つまり、遊びに限定せず、大人だったら趣味で碁を打ったり、鉄道模型でりっぱなパノラマを作ってみたり、沢山好きで楽しいことは作れるだろう。
 ど真ん中を伸びていったボールは、センター越えでランニングホームランになった。(書き出しの結び)

   講評   nane

 情景の書き出しがいいね。
 そのあとの説明もわかりやすい。
 ねりけし野球も、いい思い出だね。先生に注意されるような遊びほどおもしろい。
 途中で弟の話を入れたので、話題が広がった。いい兄弟だね。
 お母さんに聞いた話は、本因坊君にとってもいい勉強になる。缶けりというのは、そういえば今はあまりやっているところを見ないね。今度、学校で提案してやってみたらいいかもしれないよ。
 「遊びがないと生活が活性化しない」という意見は、さすが5年生。もともと、人間は遊ぶことで生きがいを感じる動物なのかもしれないね。

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