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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   何でもよく知っていて   あいち

新聞や雑誌に出ていた事、あるいはテレビで誰かが話していた事、つまり「情報」を何でも知っていてよく話す人がいる。しかし、疑問点を確かめたいと思って、詳しく聞いてもはっきりしない。なぜなら、「知識」を持っていないからである。そして、その中身を自分の考えで吟味していないから、その人の人生経験に照らした上で「知恵」になっていない。人の話を聞くとき、「情報」「知識」「知恵」の三つに分類しながら聞くと、なかなか面白い。そして、三番目の「知恵」が最も興味深い分野である。世の中には、情報には疎いかもしれないが、豊かな人生の知恵を持った人がいる。それとは対照的な人もいる。それらの人の中で、人間として魅力的なのは、もちろん知恵のある人である。その人には、しっかりと生きてきた、その個人の存在感を感じられる。最近の世間を評価するのによく使われるのは、いわゆるマニュアル文化であるという言葉である。ファーストフード店での店員さんの対応もその一例である。今の教育は考えるという訓練をしているのだろうか。それは、長い長い距離を自分らしく成長させるために最も重要なことである。先生が教室で話した事で子どもが一番印象に残っているのは、やはり「知恵」なのである。
確かに、自分の頭でよく考える事は大切である。数学の授業で、難しい問題に取り組む時、友達や先生に教えてもらったり、解答を見たりして分かるよりも、自分でよく考えて分かるほうが明らかに数学が楽しくなる。教えてもらうのは、とても学べる事だし次に進むことが出来るのだが、やはり次の問題に取り組むのがだんだん嫌になっていく。何にでも言えるが、人が考えたものよりも自分で考えたものが何かに役に立つ時、それはとても嬉しいものになる。
しかし、マニュアル通りにやることも大切な事である。かぐや姫がおじいさんおばあさんに大事に育てられて、大きくなって皆に引き止められながらも帰って行く。それは、とても悲しい事だが、もしかぐや姫が物語通りではなく帰らなかったら、どんどん年を取っていってその物語は未来の子ども達に夢を与えられないと思う。なぜなら、どんどんかぐや姫は老けていくだろうし、結婚した相手とも何かしらあるだろう。かぐや姫は、普通の人間とどこか違う存在を放っているのでそれは物語的に許されないと思う。だから、月に帰らなければいけないマニュアルに従うことによって、今まで語り継がれてきたのだと思う。
しかし、重要なことはマニュアル通りにやるか、自分で考えるかどちらがいいかといことではない。自分はどちらがやりやすいかという事である。やはり、誰かが、どっちが人間らしいか評価しても要は自分に合うやり方でないといけないのである。「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」と名言であるように、自分の考えた通りの方法で生きないと、自分が周りの環境に影響されてもしそれが自分に本当に合っていなくても、それをそのままのとおりに生きていかなくてはいけなくなってしまうのである。

   講評   nane

 要約は、内容をよく把握してまとめたね。
 「自分の頭で考える」の例を、もう一歩具体的に書くといいよ。
 かぐや姫の引用はユニーク(笑)。なるほど、あらかじめ決められたマニュアルにしたがったから、うまく行ったんだね。しかし、もしかぐや姫が自分の頭で考えて行動していたら、人類の歴史はちょっと変わっていたかもしれない。
 総合化の「考えたとおりに」もいいまとめ方。
 字数もよくがんばっているね。


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