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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本の機械製品化   本因坊

 日本は、素晴らしい手仕事の国である。しかし、今、日本で機械で作られた物が少しずつ増えている。世界でも手作りの品がよい品とされてきているので、日本ももう一度手仕事を増やしたほうがよい。(要約)
 手作りの品と、機械で作られた品……。一体、どういう違いがあるのだろうか。まあ、違いなんて、一目瞭然だろう。一目見れば、違いなんて分かるだろう。手作りは所々が下手で、機械で作ったものに対して壊れやすい。それに比べて機械製品は、頑丈で、本物そっくりに出来ており、あまり面白くない。なぜなら、いくつも同じ物を大量生産するので日本中どこもかしこも同じものがある。自分だけのもの、とはならないのだ。
 さて、手作りの品といっても、あまり無いだろう。母の手作りの帽子や洋服・セーター。よくよく考えてみると、あまり無い、いや、全く無い人もいるかも知れない。こんな手作りの品、昔から日本人は得意だった。つまり、器用な人の集まる文化なのである。箸、お手玉、折り紙、寿司、まだまだ沢山日本人の得意なものがある。外国は機械での大量生産だが、日本は数少なくなってきたがまだ、箸作りの職人はいる。そして、値段は高いが、時々店頭に置いてある。ごく稀に、「職人が作った箸なんか、同じ人が作ったんなら同じさ。」と言う人がいるかも分からない。しかし、全部違っている。上出来のものもあれば、使った瞬間折れるような失敗作もある。どっちにしろ、全て違うのだある。こんな所も、手作りの品の良い所の一つである。ところで、何か遊べるような物を、また、マフラーや服などを、自分で作ったことはあるだろうか。無くても仕方が無い。(折り紙はあるだろうけど)自分で自分だけの何か、物を作るチャンスなんか滅多に無いことだから。けれども、こういっている僕は何故か分からないが、そのチャンスが多い。家にあるガラクタを自由に組み合わせて遊び道具を作ったりもする。今でも思い出に残っている№1がマフラーである。よく分からない凸凹したものに毛糸を絡みつかせていく。すると、知らないうちに、長い長いマフラーが完成するのだ。他にもこんなものを作ったことがある。楽器である。自分で作れる楽器と聞くと、たいていが輪ゴムで作ったと思ったりするだろう。しかし、僕が作ったのはそんなものではない。『ケーナ』という楽器だ。何じゃそりゃ。と思うかも知れないが、それもそのはず。日本で目にすることは滅多にない南アメリカの楽器だからだ。その昔、中央アメリカから南アメリカにかけて、インカ帝国という大帝国が栄えた。NHKも、その帝国や周りの文明も全部合わせて特集し、ハイビジョンなどで放送を何度もしていた。そこで使われていた楽器がケーナなのである。そのケーナは千葉県産の細長い竹を使って、作ってゆく。細長い竹と聞いてもう想像したかも知れないが、笛である。竹を掃除しながら、吹く所を作ったり、指で抑える穴を開けたりする。そんなこんなで数時間かけて頑張って作ったのだが、その後すぐため息が出た。出ないのだ、音が。強く吹いたり弱く吹いたりしてみたが、なかなか音が出ないのである。やっと初めて出た音はプィ〜という変な音。悲しかった。こんな手作りの思い出がある。(前)色々な国々の特徴が多く出ている手作りの品。もっと手作りの生産量をふやして、日本をもっと特徴的な国にして欲しいと思う。それでは、外国にも目を向けてみよう。ヨーロッパやアメリカでは買い物をし、包装紙をつけて欲しいと言うと、日本人と違い、包装紙をぐちゃぐちゃにしながら包装をしていく。まるで赤ちゃんがケーキをぐちょぐちょにするように。すると、日本人は不器用だなあ、と思う。しかし、世界ではこれが普通なのである。つまり、日本が器用すぎ、と思う訳だ。これも、ナイフ・フォーク・スプーンと箸の差だ。フォークなんか、単に食べたいものに突き刺し、口に運べばいいだけである。こんな違いが、器用か不器用かの違いになるのだろう。
 今度は機械製品の良い所。それは三つの言葉で終わるだろう。①安い ②綺麗 ③作るのが簡単 この三つだ。スイッチをガチャンと入れればベルトコンベアーが動き出し、目にもとまらぬ速さで部品がつけられ、あっという間に完成品が箱詰めされる。そして、トラックや貨物列車、飛行機などを使って様々な所へ送られてゆく。こんな機械製品だが、実は上の三つの良い所以上に悪い面も持ち合わせている。それは、そこの伝統が失われるということだ。それ以前は手作りだから伝統がずっと続いていたはずだ。それなのに、機械で作られた機械製品、つまりスーパーや百貨店などで売られているもののほとんどは、伝統を消してしまうかも知れない大変なものなのである。
 日本の特色、手仕事の国。これを今、まるで機械製品がのっとろうとしているのである。(まるで)機械製品が増えて、手仕事はもう、忘れられ始めていることが分かった。(分かった)この状況を一体、どのようにして切り抜けるのだろうか。そう、この状況の切り抜け方は、僕達、子供にかかっているのではないだろうか。僕達もあと十年程経てば大人になる。その時、一体、製品生産の機械化はどこまで進んでいるのだろう。それは、今の大人に任せて、出来るだけ食い止めて、最後は僕達が、のっとろうとした機械製品を返り討ちにしてみせる!

   講評   nane

 要約は、文章全体の字数のバランスで考えると、もっと増やしてもいいよ。4分の1ぐらい書くとすれば、200字ぐらい。
 第二段落の実例の部分は、考えながら長く書いてしまったようだけど、ここは、あらかじめ書く内容をしぼって、中心となる体験実例をくわしく書いていくといいよ。
 手作りの思い出というのは、例えば、夏休みの工作などであるでしょう。自分のしたことが、いちばんよく書けるからね。
 そして、第三段落に、機械作りのもののよい面とよくない面を、これも具体的に書いていく。実例を見つけるのが難しいけど、芸術作品などは手作りの最たるものだから、そのあたりで何か考えてみよう。
 一応まとまっているけど、時間があれば、また追加しておこう。


===
 要約は、よく要点を把握しているね。
 ケーナの手作りの重いでは、いい話だね。ああいう民族楽器は、うまく吹くにも練習が必要なのだろうね。
 体験実例でいろいろな話を盛り込んだので、清書のときは、このケーナの話を中心にしていくといいかな。
 手作りのよさを長く書きすぎたので、機械のよさは簡潔すぎた(笑)。しかし、例えば、それまで水汲みで苦労していた人が、水車を発明したり、水道を発明したりしたときには、大きな感激があったはず。また、現代人の社会生活も、機械の助けがなければ、衣服も住居も高くなりすぎて豊かに暮らすことができない。そんなところで、機械のよさももう少し長く書いていこう。
 機械を生かした、手仕事の復活は、本因坊君たちの未来の課題だね。

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