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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言いたいことは早めに   牛若丸

 「透明で綺麗だなぁ。」
僕が3年生の頃、父と母がいない時、コンタクトレンズに触ってみたくて母のコンタクトレンズが入っているケースから取り出してみた。硬さかは少しかたくてほんの少しひんやりしていた。じっくり観察してからケースに戻すとき、パリッと割れそうでこわくて、どうしようかとあせった。考えたあげく、洗面所の鏡の下に、置くことにした。
 父と母が帰って来てから、昼になるまで、全然心が落ち着かなくて、見つかって怒られたらどうしようという気持ちで頭がいっぱいだった。 
 昼になって母がコンタクトレンズを探していて、
「ひろ、なにか知らない?」 
と、聞かれた。でもどうしても言えなくて、
「ううん、知らないよ。」
と言ってしまった。父もいっしょに探しだして、僕もいっしょに探しているふりをして部屋をうろちょろしていた。
「もしこのまま父と母がコンタクトレンズを見つけられずそのままにしておいたら、まずいな。なんて言えば良いだろう。」と考えていた。後悔先に立たずだ。するとその時、
「あったよー。」
と嬉しそうな母の声が聞こえてきた。これで余計謝りにくくなってしまった。
 その日の夜、父と母が、 
 「何であんな所にあったのだろう。」
と不思議そうに話しているのを聞いて、本当のことを言った方が良いか、もう見つかったのだから、言わなくても大丈夫かなと考えていた。もやもやしたまま一ヶ月が経ったある日、どきどきしながら父と母に真実を話してみた。すると、
「だからあんな所にあったんだ。」
と呆れ顔をしていた。でもほんの少し心の中がすっきりした。
 うそをつくと心がもやもやして、気持ち良くない。その時は言いにくくても早めに謝れば、気持ちが軽くなることが分かった。これからはすぐ謝ろうと思う。
 今日も母は透明で綺麗なコンタクトレンズを付けている。でももう僕はそのコンタクトレンズに触りたくない。

   講評   sugi

 難しい書き出しの結びにも挑戦して、うまくまとめることができたね。苦い思い出となったコンタクトレンズにはもう触りたくないけれど、この経験は牛若丸君に大事なことを教えてくれたのだね。

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