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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自信   くるりんぱ

 (要約)わが国では、あらゆる所で「国際化」の必要が唱えられている。しかし、世界において「国際化」がスローガンさながらに叫ばれているのは日本だけである。欧米にはこれをめぐる議論も、自己反省も存在しない。にもかかわらず、日本の、「国際化」が求められる所以は、貿易、軍事、文化交流等において欧米の論理に自分を合わせない限り、国としての存在を維持できないからである。われわれは単に生きる必要から、外国の言い分に耳を傾けるにすぎない。(生き方の主題)私も他人との比較ではなく、自分自身を基準とするような生き方をしたい。
 (複数の方法一)そのためには第一に、自分自身の意見を持つことが重要である。(体験実例)高校の教員という仕事柄、教科指導や生徒指導などで私自身の判断によって解決しなければならない場面に多く直面する。教員になったばかりの頃、まったく勉強をしないで赤点をたくさん取っている生徒がいた。何度説教しても勉強する姿勢を見せないため、とうとう堪忍袋の緒が切れて「次に赤点をとったとしてももうかばわないし、面倒もみないからね」と言い渡した。同期の先生に指導の状況を話したところ、突然彼女が、「その生徒は多分また赤点を取ると思うけど、それが現実になった時、口先だけでなく、本当に留年させる覚悟はあるのか」と聞いてきた。「えっ」と口ごもる私に、彼女は「私は何かを約束したとき、もし破られても1回だけは猶予を与えると決めてある。でも、それ以上は絶対に許さないと決めてある。」と言った。そのときはじめて、私自身が留年に対して本気でなかったということに気付かされ、私こそが口先だけの約束をしたことがわかった。一番、仲がよかった同期の先生に、深く考えずに行動することを戒められたことにショックを受け、また自分の浅はかさに落ち込みもしたが、それ以来、自分なりの基準、考えをいつも自問自答するようになった。人を相手に仕事をしている以上、相手に翻弄されて自分自身を見失ってしまわないように自分の意見をしっかりともって接しなければならない。
 (複数の方法二)第二の方法としては、自らを卑下することなく自信をもって生きることである。(伝記実例)朝青龍の一連の騒動はまだ続いているが、良くも悪くも朝青龍がモンゴルから四面楚歌の日本に再びやってきたことには拍手を送りたい。並みの心臓では耐えられないだろう。しかも彼は横綱としての品性を求められるうえに、モンゴルと日本という2つの国からくる文化のちがいを克服していかなければならないという2つの重荷を背負っている。にもかかわらず日本に来てもう一度横綱としての仕事をしようというのだから、私は素直に応援してあげたいと思う。日本人は「国際化」と簡単に言っているが、本当のところ人と人、また国と国はお互いに完全に理解し合うことは無理だと思う。しかし、お互いに歩み寄ることはできるはずである。考え方が違っているからといって自分の意見を相手に合わせる必要はない。意見をぶつけ合って妥協点を見つけていけばいいのである。朝青龍はどんなに批判されようとも自分を卑下することなく、横綱としてのプライドをもって日本にやってきた。これから相撲を通して彼の生き方、考え方が語られていくだろう。私もまわりの状況に流されないような確固たる自分自身をもちたいと思う。
 (反対意見への理解)確かに、周囲と協調しながら物事を進めていくことは重要である。しかし、「他人から尊重されるためには、まず自分で自分を尊重できなければならない」とあるように、まず自分の価値基準に沿った自分自身の意見を持たなければ、まわりの人からの信頼も得られない。自分の人生を実現させるためには、風見鶏になることなく、自分の意見をしっかりともつことがに何よりも大切である。

   講評   hota

 いいですねぇ。と、これだけで終わってはあんまりなので、もう少し述べてみます(笑)。

 「体験実例」は、やはり、人生経験豊富な大人の方が、よりよいものを見つけて書くことができますね。考えてみれば、あたりまえなのですが。ただ、このように、自分の経験をあるテーマに沿って思い起こし、再び吟味して整理しておくというのは、大切なことなのではないかと思います。たいていの大人は、一部の文筆業の方達を除いて、あまりこういう作業はしていないように思います。ただ何となく、経験を重ねて、それが将来の行動に反映されていくとしても、やはりそれを言葉で捉え直すことは大切なことなのではないでしょうか。

 細かいことを1点だけ言いますと、名言は、「……という名言もあるように」と、引用であることがはっきりとわかる書き方をしてください。できれば、「誰がどこで述べた言葉だが」ということまでわかって入れられると理想的ですが(それは難しいですね)。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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