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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「勉強」とは何なのか   かつこ

 日本人は、様々な場面で「努力」「勉強」などと言う言葉を好んで使うが、「勉強」とはどのようなもので、何の為にするものなのだろうか。日本の漢字には音読みと訓読みがあり、「勉強」を訓読みにしてみると「つとめしいる」と読むことが出来る。つまり、「勉強」には「学問に努め励む」という意味の中に、何かを無理強いするニュアンスが含まれるため、はじめから嫌な印象が付きまとっているのだ。また、島国の日本は歴史的にみて、常に新しい外来の文化をより早くより多く輸入しなければならない状況にあった。そのため、日本人は外来文化の表面的な部分ばかりを身につけ、内面的な部分について学ぶことをなおざりにしてきた嫌いがある。その結果、何のために「勉強」するのかという目的を問う前に、知識を得るために、がむしゃらに「つとめ、しいる」癖がついてしまったのだ。「勉強」とは、それ自体が目的ではなく、あくまでもそこへ行き着くための手段に過ぎない。大切なのは、何のために学ぶかなのだ。(要約)
 私は毎日サッカーの練習を欠かさない。チームの誰よりも上手くなりたいし、活躍もしたい。そして、何より試合で勝ちたい。しかし、「勉強」となると、そのモチベーションを保てない。そもそも、私には「勉強する」理由が分からないのだ。微分積分を使う職業があったら私は知りたい。将来の夢をかなえるため?それも無くはないが、今の勉強がそれに役立つか、と言われるとはっきりは答えられない。結局、勉強して私は何を得たのか。そして、今の勉強が何の為になっているのか。残念ながら、今の私にはそれが分かっていないのだ。しかし、逆に考えると、もしかしたら、「勉強する」事によってそれが何の為になっているかを考える、という事が「勉強」の本来の在り方なのかも知れない、とも私は思うのだ。
 家族が出来ると人は仕事を真面目にするようになる、といったようなニュアンスの事をよく聞く。家族、特に子供が出来ると、家族を養わなければならない、という自覚が出来るため、人は真面目になるというのだ。この場合、「手段」は仕事であり、目的は「扶養」である。目的と、それを果たすための手段という関係が実にはっきりしている。それに対して、「勉強」はその関係が分かり難い。そもそも、「勉強」が手段なのか目的なのかも曖昧なのかもしれないが、もし仮に、手段、だとしても目的は何なのか。それがはっきりしていない。しかし、逆に考えると、もしその関係が分かれば、家族が出来た人が真面目になるように、「勉強」も苦ではなくなることになりはしないだろうか。そうであれば、私達学生の本分は、その「勉強」における手段と目的、という関係を明らかにさせる事なのではないか。
 「勉強」とは何なのか。そして、自分は何の為に「勉強」するのか。私にはまだ分からない。私は今、「勉強」という果てしない暗闇の中で、「何の為に」を探している。しかし、それでいいのではないだろうか。そうやって暗中模索することが私達の本文なのではないだろうか、と思うのだ。何も見えない暗闇の中を歩きつづけるというのは途方もない事に思えるかも知れないが、もし、そこで光が見えたなら、俄然やる気は出てくる筈だ。そう思えば、「勉強する」ことも、少しは気が楽になりはしないだろうか。三年も座っていれば石も温まるのだ。まして十六年も勉強すれば、「何の為に」くらい簡単に見つかるだろう、と私は思う。

   講評   nane

 サッカーは目的がわかるけど、勉強はわからない、というのは正直な感想。確かに、高校までの勉強は受験のためという面が強いので、目的がわかりにくい。しかし、これもスポーツと同じで、成果が出てくると、目的があろうとなかろうとそれ自体が面白くなってくる。これからは、文系でも数学のセンスが必要になってくるから、しっかりやっていくといいよ。もちろん微積分も(笑)。
 今は、勉強をさせられている面が強いけど、そのうちに、勉強を強制されなくなる。そのころになると、逆にいろいろなことを学びたくなる。
 「三年も座っていれば」の加工は、よかったね。
 今日のテーマは、ちょっと焦点をしぼりにくかったかも。

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