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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   死という締め切り 清書   かせり

私達は「生」に緊張感がないため、日々の生活に退屈したり、幸せを感じなくなっているのではないか。昔、戦争中は食べ物を探すだけでも大変だったのに、現代の子供たちは嫌いだからといい食べ物を粗末にしている。それはきっとその時食べなくても家で何でも食べられるからという安心感があるからだと思う。それもまた「生」に緊張感がなくなったからだと思う。私は、野生動物のように死を意識して生きることは大切だと思う。
 第一の理由に、「死」という締め切りがなければいつも自分のベストを尽くすことができないからだ。私の学校は幼校一貫校なので、年上の高校生の友達ができる。私の二学年上の友達によると、高校の数学の先生は宿題を、やってもやらなくてもどちらでも良い、というそうだ。そのため、当然のことだが、誰も宿題をやってこないのだという。その子が言うには、宿題は自分が授業の内容を把握できているか確認するためのもので、やってきたほうが得だと知っているのに、なぜか「どちらでも良い。」といわれるとやる気がなくなるそうだ。このように、何事も締め切りがなければ一生懸命取り組めないのだ。
 第二の理由に、締め切りがないと計画性のない人生を送ってしまうからだ。あるとき新聞で読んだ記事に、癌になり、余命一年といわれた男の人は癌にかかってから「死」という締め切りが見えたため、充実した日々を送れるようになったそうだ。そのため、亡くなったときは悔いがなかったという。彼はその一年間の間で、いままで行ったことも、いこうと考えたこともなかった、ディズニィーランドへ行ったり、家族との交流を大切にすることができるようになったのだという。厚生労働省が行った調査によると、2005年の男の平均寿命は78.53歳、そして女は85.49歳だったという結果がでた。このように、いつ自分が死ぬのか大体分かっていれば、その間に計画を立て、より充実した人生が送れる。もし、人間がいつまでも永久に生き続けられるのであればきっと毎日をなんとなく過ごしてしまうと思う。
 確かに、人間は少しでも長く生きるために進歩した。しかし、「ライオンは、一匹のウサギを倒すためにも、全力を尽くす」という名言のようにどんなに長い人生であっても一日一日を一生懸命に生きることが大切だと思う。そのためには、「死」という締め切りを意識して生きていくことが必要だと私は思う。

   講評   tama

 今年最後の清書にふさわしい、立派な意見文でした。かせりさんの文章には、読む人を引きつける力があると思います。
 
 新年も引き続き、楽しくやっていきましょう。


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