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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   努力   かおや

 私は友達に、なんでそんなに英語がぺらぺらと喋れるのか、などと聞かれることがよくある。その答えは一言で言ってしまえば、帰国子女だからなのだが、もう一つ英語を学問として捉えていないという答えもある。もちろん、こつこつ勉強することは英語の成績の上昇には効果的だろうが、英語を実際に使うという点においては逆効果である。こつこつ勉強している人程、実際にネイティブスピーカーを前にすると、単語だの文法だの小さなことを気にしすぎて英語をうまく使いこなせていないように見える。その反面、普段英語の勉強を真面目にしていない人は、文法があっているかどうかさえ分からないのだから、案外ネイティブスピーカーとコミュニケーションが取れていたりする。このように、いつもこつこつ努力するのではなく、普段は余裕を持っていて、いざというときに力を発揮できるようにするべきだ。
 そのための第一の方法は、普段からいざというときに発揮できるような真の実力を身に付けておくことだ。私も普段から、教科書を読む代わりに、英語の小説を読んだり、洋楽を聞いてみたりしている。教科書に書かれていることは、確かに間違ってはいないが、やや形式ばっていて、実際には役に立たないことが多い。なかには注が付いていて、この形式は現在では使われていないものだ、などというとんでもないものもある。言語とは、本来周りの人が使っている生きた言葉を聞いて、自然と身に付けていくものであって、紙面上のいわば死んでいる文字から学ぶものではない。このように、がむしゃらに努力するのではなく、余裕を持ってできることから自然と実力を身につけていくべきだ。
 第二の方法は、自分が心から求める目標を持つことだ。大学に受かりたいから真面目に勉強するのではなく、大学に受かったその先の将来に何がしたいかを考えるべきなのである。大学に受かりたいという漠然とした目標では、こつこつと勉強していても、大学を卒業して社会に出たときに、社会で発揮できる真の実力は身に付いてはいないだろうし、その前に挫折してしまうかもれない。昆虫博士のファーブルも、地位や名誉が欲しいからではなく、昆虫が好きだから昆虫のことがもっと知りたい、という明確な目標があったから、多くの研究成果を残せたのだろう。
 確かに、こつこつと努力をすることも大切だ、しかし「限られた人生で、大事なことは、何をするかではなく何をしないかである」という言葉があるように、何事に対しても真面目に努力するのではなく、必要に応じて手を抜くべきなのである。いつでも努力ばかりしていると、気詰まりしてしまって本番で力が発揮できなくなってしまうかもしれない。ジャンプはタメが長い方が高く飛べるのだから、普段から努力をしすぎて力を小出しにするのではなく、いざというときのためにタメを残しておくべきである。

   講評   nane

 こつこつ型よりも、いざというときの実力、というのは、実は意見としては書きにくかったでしょう。
 帰国子女の英語の例は、あてはまらないことはないけど、このテーマの意見としては、ちょっと普遍的でないかなあ。
 英語の勉強は、たぶんこれから国語の読解力と似てくるところがある。国語で難しい論説文を読むような形で、英語の勉強も論説文を中心に読んでいくといいと思うよ。
 目標を持つことの大切さは重要。大学に合格したいというだけだと、目標としては小さすぎるものね。○○のために大学に合格したいという形になる方が目標は持続する。これからじっくり考えていくといいよ。
 「ジャンプはタメが……」もいいたとえ。これを名言風にアレンジしてみよう。

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 12.2週の講評
 書き出しは、状況実例で書いてもいいよ。面白い例がありそうでしょ。
 意思表示をはっきり、という例は、これも何かエピソードがあれば入れておこう。
 かぐや姫の例は、ユニーク。こういう読み取り方をした人は、これまでいないだろうね(笑)。確かに、かぐや姫の断り方は、欧米の感覚からすれば不思議。やはり、日本人は、「ノー」ということをやんわりと言う文化に住んでいるのかもしれない。
 方法よりも、伝えたい目的というのは大事。かぐや姫も、相手を傷つけたくないということが目的だったのだろうね。

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