対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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しもをふんでジャリジャリ ウララ
朝、雨戸を開けていると、庭の土が盛り上がっているのを見つけました。
私は、何だろうと思って外に出てみました。
「えいっ!」
土に足を踏み入れると、白いものが見えました。よく見ると、しもだったのです。
「次もやってみようっと」
私は、どんどんしもをくずしていきました。
庭全体にしもがおりていたので、もうあきてしまいました。まるで、つららがささってそれが雪まみれになっているみたいだなあ、そう思って見ていました。いつも通って踏み固められている所は、こおりついていてつるつるすべりました。
その時間は朝焼けがきれいでした。
私は、ザクザクしもを踏みながら、土がついていなくて形が整っているきれいなしもを家に持って帰りました。新聞を読んでいるお父さんに見せると、
「きれいだね」
と言って、またしもを私に返して新聞を読みはじめました。
私はムスッとして、お父さんに
「はい。これあげるって言ったのに」
私がお父さんにしもを押し付けると、お父さんは面倒くさそうに立ってから洗面所へ行き、洗面所の窓からポイッと捨てました。私は、心の中だけでとてもおこりました。でも、お父さんに言っても新聞を読み始めてうるさそうに聞いているだけだと思ったので、何も言いませんでした。
西側の雨戸も開けてみました。そちらは、土が盛り上がっていませんでしたが、そのかわり氷がはっていました。
学校に行って帰りの会のときに、みんなにしものことを「感動した話」として言いました。みんなは、おもしろそうに聞いてくれました。
地球温暖化が進んだら、もうしもを踏めなくなってしまうかな、と考えながら次の日もしもを踏みました。
ザクザク、ジャリジャリと良い音をさせながら。
講評 hamati
はじめてウララさんの作文を読みましたが、表現が他の人には思いつかないような、すてきな表現がついくもありました。何気なくある、「その時間は朝焼けがきれいでした」というところは、何時頃しもを見たのか時間を書かずに表現していて、とても雰囲気のある、いい文章だと思います。お父さんのそっけない態度が、ウララさんのしもを発見して感動している様子をいっそう引き立てていますね。ウララさんのセンスが光る、すてきな作文が書けました。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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