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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   現代はアイデンティティ不定の   あいち

現代はアイデンティティ不定の時代といわれている。どうしたら自分らしさを発見出来るのか。このような問いは、最近では、青年期以外でもみられている。その主な原因は、前時代の共同性を解体させ、自分自身がある具体的な共同体に参加していることの内的な意味を希薄化させたことである。かつては、大人になることは、端的に、個人が自分の参加している共同体の一員としての資格を得ることを意味していたからである。どいうことかというと、大人と子供の区別が儀式などによってはっきり分かれていたからである。そして、精神面でも共同体の核をなしていると理解しているのだ。だが、近代は「教育課程」というものがある。これは節目のはっきりしないプロセスである。学校制度に縛られたシステムがどこで大人になったのかという自覚を曖昧にさせていったのである。このような近代社会においても、大人だと自覚することが出来る生き方をしていきたいと思う。
 そのためには、実際の社会を体験することだ。学校制度に縛られている身からすると、年上の人や同世代の人と話す機会というのは極端に少なくて、いざそのような場所に出されると何を話していいか分からなくなってしまう。アルバイトをすれば、そういった事も経験出来るし、色んな人の生き方についても学ぶことが出来る。それに加え、自分でやらなければならない仕事があるので責任感を持つことが出来、学校では学べない社会としての勉強をすることが出来ると思う。私は、目の不自由な人のための点字ブロックを汚さないで下さいというポスターを作り、商店街の人に配ったりして、ボランティアをやったことがある。その時、自分がやっている、任されているという気がして、一生懸命になってやっていた。
 また、アイデンティティを不定にしている社会も変わっていくべきなのではないだろうか。近年、グローバル化にちなんでワーキング・ホリデェイという国と国とで学生を他国で約1年間住まわせて生活をさせてみるといった制度もある。が、提供を組んでいる国も少ないし、その制度が日本中に広く知れわたっているわけでもないのである。そいうわけで、日本の国の中での社会的しくみを確立させていくべきなのではないかと思う。「教育課程」においてでもそのような仕組みは作れると思う。例えば、一人一人に何か分担を決めておいて、さぼったらその人に責任を持たせるとか、社会に出ることを認めるとか、勉強以外の面でも社会を学んでみるなど、こういった様々な工夫によって今ある社会も大きく変わっていくのだと思う。
 確かに、「教育」というものに力を入れてシステムを作っていくのは、より良い社会となっていくために必要な知識を学べる良い事だと思う。だが、「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ。」と名言でもある通り「知識」だけでは何も出来ないのである。知識を学ぶと同時に社会も学んでいかなければ、身体的には大人になっても精神的には子供のような考え方を持ってしまう。だからこそ、周りと社会そして自分が、大人としての自覚を持つために、生き方や仕組みを考えていかなければならないのである。そうしたらきっと、アイデンティティとは何かと問う作品がテレビや映画などでよく出てくるそんな不定した社会を安定させてくれるだろう。

   講評   nane

 長文の説明から、自分の生き方の主題へとスムーズにつなげたね。
 点字ブロックのボランティアはいい体験。いろいろなことをしているんだね。こういう幅広い体験は、勉強よりも役に立つことがある。人間の将来の目的は仕事だから、目の前の勉強ととともに、仕事のことを考えながらいろいろなチャレンジをしていくといいよ。
 ワーキングホリディーもいい実例。日本でも、これからそういう社会的な仕組みづくりがだんだんできるようになるんだろうね。ここに、伝記実例も入れてみよう。
 反対理解と名言の引用も自然な流れで書けている。
 全体に、自分なりに内容をよく消化して書いていることがわかる。力作。

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