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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   親の本分   かつこ

 私は比較的ましな家庭に育ったと思う。自分で言うのも何だが、別に私はグレていないし、引きこもってもいない。夜のコンビニに屯ったり、ホームレスに火をつける少年や、引きこもったまま何年も出てこない子供、また、親を斧で殺してしまうような子供の神経が私にはよく分からない。しかし、私はそのような人達を責める気にはなれない。彼等には何の罪も無いのだ。彼等はなりたくてそうなったのではない。育った環境がそうさせてしまったのだ。特に親の罪は大きい。本来は親がそういった子供を正しい道に誘導するはずである。子供に体を張って躾をできるのも、本当の愛情を与えられるのも、親しかいないのだから。「本当の教育」が出来るのは、地域社会でもなければ学校でもないのだ。
 最近、「モンスターペアレント」という言葉を良く聞く。「モンスターペアレント」とは、自分の子供に対して異常なほど過保護だったり、学校などに頻繁にクレームをつける親のことを指すのだが、この「モンスターペアレント」と学校との対立が最近しばしば話題となっている。体罰が禁止されたり、教師の権限がどんどんなくなっていっている今、学校側に勝ち目はない。学校側に全く非が無かったとしても、「モンスターペアレント」はそれを認めない。あくまでも、自分の子供は悪くないと思っている。そのような親を見て子供がまともに育つわけがない。何をしても許されると思うようになってしまう。親の方も子供のためを思ってしていることなのだろうが、結果的にそれが子供がグレる原因だとはこれっぽっちも思っていない。真の愛情とは何なのか。それを今の親は考えなければならない。少なくとも、甘やかすことだけが愛情ではない、と私は思う。
 電車で通学していると、よく親子連れで乗っているのを見る。それだけならば微笑ましい光景なのだが、子供が椅子の上に土足で立っていたりなんかすると、そうは言っていられない。小学生にもならないような相手に大人気ないが、キレそうになる。しかし、私が本当に気に入らないのはそれを注意しない親の方だ。私はそのような親に、お前は椅子に立つのか、と聞きたい。まだ小さいのだから仕様がないじゃない、と言われるかもしれないが、もしそう答える親がいるとすれば、その親は自分の本分を忘れている。比較的によく手がとぶ家で私が育ったからかも知れないが、時々そういった「叱れない親」を見るとじれったくなる。自分の子供が可愛いのは分かるが、本当に愛しているのならば、時には体を張ってでも、親は子供を正しい道に乗せてやるべきだ。それが躾というものであり、本当の愛情なのではないだろうか。子は親の鏡である。もっとも模範となるべきは、学校でも、近所のおじさんでもなく、親なのだ。
 確かに、教師の質の低下や地域社会の繋がりの消失、などといったものが少なからず子供達に悪影響を及ぼしているだろうとは思う。しかし、子供が生まれた時から否が応でも見るのは親である。子の親は、何年経っても、その子供の親であり、その関係は壊しようがない。だから、親は常に子供の模範とならなければならない。また、もし子供がそれに従わないのならば、それを叱って直してやるのが親の仕事、つまり躾であり、また愛情表現でもあるのではないだろうか。だから、親が叱ることを怖がってもならない。椅子に土足で立つ子供を私が叱ってやることはできないのだ。親は最良の教師なのだと私は思う。

   講評   nane

 第一段落の内容がわかりやすい。悪いことをする人は、確かに家庭の問題が多い。その人たちも被害者であるということだね。
 モンスターペアレントは、最近ときどき聞くね。ただ、親のレベルが低くなっているのは、社会全体のレベルが低くなっている反映でもあるから、日本人全体がもっと根本から教養を身につけなおさないといけないのだろうね。
 第二段落と第三段落は、最初に理由を述べて、そのあとに実例を書くという形でまとめていこう。
 第三段落の例も、よくありそうで面白い。二つともマイナスの実例になってしまったので、一つはプラスの例を入れていこう。プラスの例の方が探しにくいけど、文章が強くなる。
 今回の練習項目の一つはデータ実例。数字が入るような実例を探してみよう。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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