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　　　厳密　　　間左トンボ

　世界は連続的に変化する。我々はそれを適当に切り取って、コトバで言い当てようとする。コトバによる世界の切り方には根拠がない。多くの人は、世界にあらかじめ何らかの実体があって、それに名前をつけていると思っているからだ。イヌとかネコとかの実体が、あらかじめ世界にあって、それに対してイヌとかの名前をつけているのではなく、イヌとかネコとかの実体があるかのように見えるのだ。同じ言語を使う人々の間では、このやり方がほとんど同じであるように見えるのはなぜだろう。もしかしたら、他人とのコミュニケーションが成立しているので、他人も自分と同じであると錯覚しているだけかも知れない。他人と話していて、この人何か勘違いしているのではないだろうか、と思うことがある。あなたと表記だけは同じだけれども、実は少し違うコトバを使っているに違いない。
あなた自身だって、昔と今で表記だけ同じでも違ったコトバを使っているかも知れない。コトバが同じなのでコミュニケーションができるのではなく、コミュニケーションができるのでコトバが同じであるかのように錯覚させるのに違いない。科学は、コトバがなるべく同一でないと困るのだ。そこで科学は、コトバの同一性を求める運動という性質をもつことになる。我々が人にコトバを教えるのに何をすると言えば、実物を指さして、コトバを言うのである。現物を見ながら他人とのコミュニケーションを通して構成されるのだ。僕は厳密に言葉を使う事は大切だと思う。
　理由は、まず、厳密でなければ相手に誤解されてしまうからだ。学校の帰り道で友達に、
「今日、みんなで遊ぼう。」
と誘われたが、僕はその時用事があって遊べなかったので、
「無理。」
と、理由も言わずに断った。すると友達に、
「僕らと遊ぶのいやなんだ。」
と言われ、ショックを受けたことがある。
「違うよ。今日は、用事があるからだめなんだ。」
と弁解すると、
「そうなんだ。」
と納得してくれたようだったのでホットした。だから、次は理由も詳しく話そうと思った。
　もう一つの理由は、厳密な言葉で言いたい事を分かりやすく表現できるからだ。「電子メール・携帯メールの方が、気もちを伝えやすいか」というデータに「はい」は２８パーセント、「いいえ」は６４パーセントが示されている。このデータから、電子メールは・携帯メールは誤解されやすいし、自分の気持ちが相手にすごく伝わりにくい事がわかる。僕も、電子メールや携帯メールの方が相手に思いを伝えにくいと思う。
　確かに、厳密に言い過ぎて、相手を傷つけ悲しい気持ちにさせるかも知れない。しかし、厳密に言わなかったことで相手に誤解されたり、相手を悲しい気持ちにしたりすることもある。言い返されると、自分も悲しい気持ちが相手に正しく伝えられれば、相手も自分もいい気分になると思う。「すべてに効くという薬は、何に対しても効かない。」のように、おおまかに言い過ぎると、自分自身に理解できても相手には理解できない。

　　　講評　　　kako

　こんにちは、間左トンボ君。お清書が書けましたね。今月もよく頑張りました。学校の勉強も部活も塾も、忙しくて大変だと思いますが、間左トンボ君のペースで、これからもあきらめずに一緒に頑張っていきましょうね。来月は進級試験があります。絶対に合格できるようにしましょうね！