対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2566 今日2855 合計5421
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   遣唐使と鎖国   一休さん

 近年になって、人々の関わりが希薄になっているように思われる。例えば、親のすねをかじりながら年中家に居座る「ひきこもり」や年配に敬語を使えない若者などがその証拠として挙げられるだろう。また物との関わりも薄くなっている。大人の話によれば昔は竹とんぼを自分達で作って飛ばして遊んでいたらしいが、今では東京の科学館で都会の子供達に竹とんぼの作り方という講義が開かれているぐらい竹とんぼは珍しい物になってしまった。このように現代の人々は、人や物との経験が欠落している傾向にある。だから、私は人々はさらなる人や物と関わりを持つべきだと思う。
 その第一の方法は普段は気にしない人や物に興味を抱くことだ。対象への興味は人に本来備わっている感覚であり、行動の原動力となるものだ。例えば、自宅と最寄り駅までの道程に一つの花が咲いていたとする。普通の人で普段通りならば、この花に何も感情を持たず、「花がある」という事実のみを知るか、気付かないかであろう。しかしこの一輪の花に興味を持つと「ああ、なんて綺麗な花なんだ。この花はどの種類だろう。」と感動や疑問を感じることができる。私も突然ある物に興味をもったことがある。友人がバンドなどを組んで自らの趣味を充実させている中、私はゲームぐらいしかやることがなかった。何かをやらねばと趣味を探していた時、私は将棋に出会った。きっかけは、父親が毎週見ているNHKが放送している将棋番組であった。普段はテレビの番組の変更を願い出るところだったが、その日は特別に一緒に見ていた。次第に駒の動き方や盤上で繰り広げられている心理戦を学びたいという好奇心が出て、次の日には将棋本を買っていた。今では人並みに打てるようになり、休み時間に将棋を打ち自分の交流の輪を広げることができた。(体験)このように興味を持つことは知識を増やすばかりか、心も豊かになり、結果、人や物との関わりが誕生する。
 その第二の方法は人や物と関わることを恐れないことだ。先程も挙げた「ひきこもり」の中には人と対面することに畏怖の念を抱く者もいる。我が日本では外国の文化を吸収、排除する両方の歴史がある。江戸時代は言わずと知れた鎖国時代であり、欧米の文化を恐れ、自国を閉鎖し、結局各国に遅れを取り明治時代に多大な努力を要するようになった。逆に平安時代では遣唐使を派遣して中国の文化を吸収するように励んだ。そして平安京という立派な都をつくることができたのである。(歴史)このように他者の迫害及び敬遠は自己を世界から切り離してしまう危険がはらんでいる。
 確かに、急に物事に興味を持てといっても難しいし、鎖国して日本は元禄文化という特有の財産を獲得できた。また現状のように希薄な関わり合いでも十分に生きられるだろう。しかしさらなる人や物と関わりを持つことは確実にその人自身の発展に繋がる。だから、昔の深い関わりから関わり方を学ぶことは必須である。科学技術の進歩は著しく、インターネットが普及した今、過去をそのまま真似ることはあまり好ましくない。このインターネットを活用したコミュニケーションが現在は求められているのである。「インターネットは人のコミュニケーション能力を下げるのではなく、上げるのである。」(名言)インターネットは地球規模の関わりを可能にする。様々な国との交流は自己を発達させ、物事への考え方がより多角的となるだろう。だから私は人々は現代に見合って手段でさらなる人や物と関わりを持つべきだと思う。

   講評   nane


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)