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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   科学の進歩   なまず

 月ができた原因については、進化論で有名なダーウィンの息子のジョージ・ダーウィンの「地球がちぎれてできた」という説が学会で認められていた。現在月の成因は、ダーウィンの説ではなく、地球ができたときと同じ現象によってできたという説が定説になっている。月は地球の兄弟だと考えられるようになったのだ。
 僕にも似た話がある。地球は太陽の周りをまわっている惑星だと教わったが、昔は太陽が地球の周りをまわっていたと考えられていたらしい。僕も一年生の頃は、太陽が動いていると思っていた。だって、お日様は朝は東の空にあるのに夕方になると西の空に沈んでいくから。自分のほうが動いているなんて感覚はないし、どう考えても太陽が動いているように見える。でも実際は、地球は太陽の第三惑星で、太陽の周りを自転しながらまわっている。理科で習ったから間違いないのだ。
 もう一つの似た話は最近の話だが、太陽系の惑星が二つ減ってしまったらしい。お母さんが子どもの頃は、「水金地火木土天海冥」と惑星の名前を覚えたそうだが、一時期、冥王星と海王星の位置が入れ替わったり、惑星が増えると言っていたと思ったら、今度は大きさがある一定のサイズよりも小さいものは兄弟から外すことにしたらしい。今まで当たり前に覚えていたことが急に変わると、覚えたことに意味がなかったような気がして寂しい。でも、例外のない規則はないというし、しかたがないのだ。
 僕は、科学の説を変えるのは大変なことだと思う。自分が正しいと思っても誰も信じてくれないこともあるし、説がAからBに変わると、今までAだと覚えていた人たちが、次の日からBと覚えなおすだけではなく、Bと思い続けなくてはいけないのだ。お母さんは自分の年くらいになってくると、一度覚えたことをなかなか変更しにくいと言っていた。
 僕は科学を進歩させるのは、いろいろな苦労があるし大変なことなのだということがわかった。もし僕が科学者だったら、絶対間違っていないなんて説は出せないと思う。これから先、月の成因だってまた違う説が出てくるかもしれない。これが絶対に正しいと思わないから研究が進んで新しい説が出てくる。こうして科学は進歩しているのだ。
 僕はきれいな夕日を見て、
「太陽がどんどん沈んでいくよ。」
とお母さんに言ったが、すぐに
「あっ、ちがった。僕たちが動いているんだった。」
といいなおした。

   講評   kaki

【1段落目】
きちんと要約ができました。
【2段落目】
なまずくんの知識の豊富さがよくわかる内容でした。1年生のころは、かわいらしい発想を持っていたけれど、理科で太陽の動きを習って、正しい知識を身につけたんだね。
【3段落目】
お母さんから聞いたことを入れながら、冥王星、海王星に関する説が、今ではずいぶんと変わってきたことが書けたね。「例外のない規則はない」ということわざの使い方も上手です。
【4・5段落目】
自分の体験やお母さんの話から科学の説を変えることの大変さがわかったんだね。科学を進歩させるためにどうしたらよいか、ということまで、自分の考えをほり下げることができたね。
【6段落目】
実にうまい結びです。


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