対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3330 今日697 合計6593
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   繋がりamong人   PINPA

 最近のニュースやワイドショー、新聞、雑誌などで子どものコミュニケーション能力の低下が叫ばれている。その問題の根本にはどんな原因があるのだろうか?環境的なものなのか?歴史背景によるものか?はたまた遺伝子の突然変異か?(笑)その主要原因として人と人のつながりをもつ機会の数の減少が挙げられるだろう。両親の子供時代の話を聞いたり、ドラマや映画、本などで数十年前の話を見ていると話の登場人物には必ず話し手自身だけではなく友達や両親、兄弟、親戚、先生、ご近所さん、地域団体のおじさんおばさん、公園にいつもいる小学生などなどたくさんの人物像がある。しかし私たちの話の登場人物はというとそれに比べると実に少ない。別に数が多けりゃ良く、より密に関わったというわけではないというのは無論承知である。だが数ひとつのを例としてみるだけでも今よりも昔はもっと一人の人間が深く密に関わっていた人は多かっただろう。そしてそれが直線的にコミュニケーション能力と結びついているのであろう。それが分かれば私たちの目指すところは一つに絞られる。私達は人ともっと関わるべきである。(当為の主題)
 その第一の方法として他人とのかかわりの中で衝突を恐れず、本気で関わってみることだ。日々日常の中で、本当はAと思うのにBって言わなかったらこの人が悲しむかな?怒るかな?と相手に遠慮した経験が誰しもがあるだろう。それはお世辞など相手の心を気遣う和的な美と称されることもある。しかし場によっては相手を傷つけまいと曖昧なニュアンスの返事から外国人からは変わっていると否定的に思われることもある。この相手の配慮からの行動は相手を傷つけまいと思ういたわりの気持ちの反面、実は他者からの非難による自分の防衛でもあるのである。つまり、その発言をすることによって相手が自分に対して「何でそんなこと言うの!!」と怒ったり、「○○なんてヤダ!」と悲しんだりすねたられたら自分も傷つくかもしれない。そして、それを予想して自分は傷つきたくないという気持ちが裏にはあるために偽りの配慮をするのである。このような関係を『優しい関係』というそうだ。他人に対する優しさと見せかけながら、実は自己防御のための嘘の優しさ。そしてそれは真の相手を思いやる優しさとは異なる偽りの優しさなのだ。このように『優しい関係』ではなく、真の関係を築くためには私達は真の自分を相手に知ってもらう必要がある。そのためには衝突や意見の食い違いは必ずある。その中でどんなに話し合ってもお互いの意見が一致しない場合もある。しかしお互いのそのような部分も認めた上で付き合う関係こそが偽りではなく真の関係なのである。
 第二の方法としては学校教育の中で人とのつながりを重視をすることを教えるということだ。明治から大正時代にかけて学校では修身という今でいう道徳のような授業が行われ
ていた。(歴史実例)戦後は教育基本法によって廃止されたが、礼儀、公衆道徳、孝行など人とのつながりを重視する、この教科はつい最近まで言われていたゆとり教育などよりもよっぽと大事なのではないか。運動会のかけっこも全員で手をつないでゴールし皆一番というのが本当に良いのか。ビリはダメという前提、走るのが遅い子はダメだと教師や学校側がいじめの要因を提供しているようなものではないか。掛け算は苦手だけど走るのは早い、逆上がりは出来ないけど好き嫌いせずたくさん食べる、それぞれ皆に得意不得意が合ってよいのである。本当はこんな当たり前のことはいちいち主張するべきようなことでもない。しかし、この皆一人一人特異不得意があり誰一人として同じ人間はいず、全員が大切な影変えのない主人公だという当たり前なことを否定するような教育があるからには主張するしかないだろう。そんな教育は間違っている。今必要なのは人間の根本を育成する道徳を子供たちに教えることこそ教育現場の大切な役割である。学校は人と出会う場所であり、決して他人との戦闘の場ではない。
 確かに自分ひとりで物事にチャレンジしていくことも勇敢であり非常に大切である。勇敢な心意気がなければ困難に立ち向かっていくことも出来ない。しかし人間は一人で生きてはいけない。一人ぼっちは寂しい。その人間がコミュニケーション能力なくして、どのようにして生きていくことが出来ようか。支え合いとは互いの傷のなめ合いではなく、叱るときは叱れる本音を言い合えるそしてお互いを理解しあうことなのである。(自作名言)『優しい関係』ならばいつかは崩れてしまう。それならば私達は『優しくない関係』を築き上げていくことが大切なのだ。

   講評   hota

 すごいですね。150字くらい、増えたのかな? 清書は堂々たる意見文になりましたね。どこに出しても恥ずかしくない、立派な作文だと思います。

 私がPINPAさんの担当になってから、ちょうど1年半でした。たった1年半? というのが正直なところです。毎回、お電話でも内容の濃いお話ができましたし、うちの近くへ子供会で来ていたり、大学も後輩になるかもしれなかったり……PINPAさんをもっともっと以前から知っていたような気がしています。
 言葉の森はこれで卒業となりましたが、ここで学んだ基礎を活かして、これからもいろいろなことにチャレンジしていってね。ずっと応援しています。
 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)