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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   理想の自分のために   かつさ

 人には誰しも長所と短所がある。偉大なアインシュタインやガンディ、その他多くの偉人だって例外ではない。勉強が出来ても社交的でなかったり、逆に社交的で活発でも、勉強が案外出来なかったりする。それがある意味「人間らしさ」でもある。生活の大部分を本能に頼って生きている多くの動物とは違い、人間は本能を超えた「知性」を持つ。そして、その知性の部分に出来る個人差が長所と短所になるのだ。この誰にでもある長所と短所は、個々の人生に少なからず影響を与える事が多い。だから、人々は長所を伸ばそう、或いは短所を直そうと「勉強」するのである。
 人によって長所を伸ばすか短所を補うかは異なるが、近頃の日本では、今までと違い、長所を伸ばして短所を補えるようにしよう、と考える人が増えてきたである。最近よくニュースの特集などに組まれる、インターナショナルスクールなどもその考えが現れているものの一つであろう。グローバリゼーションに伴い、英語の重要度が増す一方の現代において、英語が流暢に話せるのは大きな武器になる。しかも、数学などに比べれば、努力次第で誰でも身に付けられる可能性が高い。就職など、人生を通して役に立つ子供の長所を物心つく前に身につけさせたほうが、親にしても子供にしても楽なのかもしれない。短所を補うぐらいの長所を持っていれば、自分の弱い部分、コンプレックスに悩まされることも少ない。だから結果として自分に自信を持てる可能性も高く、「理想の自分」を構築し易いと言える。
 とはいえ、日本には今でも、あえて自分の悪いところと向き合って、出来る限り短所を直そうとする人が多いようである。これは、礼儀、秩序を非常に重んじ、尚且つ常識としての教養も求められることの多い、日本独特の国民性によるものかもしれない。知性、社交性の両方をバランス良く身につけておいたほうが、日本では結果として、素晴らしい人と賞賛されるのだ。そして、このような日本の社会的な特徴が、人々を「バランスの美徳」なるものへと惹きつけ、短所をなるべく埋めようと、日本人は自らの弱点と向き合うのだろう。短所を直すという方法は、個々の苦痛は避けられないが、全体としてのまとまりを生み出す。つまり、全体の調和が取れる人間性を作りやすいと言えるだろう。
 「結果」を言えば、長所を伸ばす方法も、短所を直す方法も、どちらにしてもそれぞれに良い点がある。だから、人々がどちらの方法をとったにしろ、その選択に優劣はつけられない。私が思うに、その人の人間としての価値が決まるのは、そんな方法の選択によってではなく、要はその人に向上心というものがあるかどうかだ。常に前を向いて前進しつづける覇気、それこそが何よりも大事なのである。それさえあれば、今の日本人が求めている結果はおのずと付いてくるはずである。「道は近くても、行かなければ到達しない」と言う言葉のように、大事なのはどの道を選ぶのかということではなく、自分が歩こうとするかどうかにかかっているのだ。

   講評   nane

 「短所を補うぐらいの長所を持っていれば、自分の弱い部分、コンプレックスに悩まされることも少ない」は、大事な考え方。
 短所が気になるときというのは、うまく行っていないときで、そういうときに短所を直そうとしても袋小路に入ることが多い。大事なのは、うまく行くことで、そのためには何しろ得意を生かすこと。
 短所や長所の前提としての覇気というのも、いい考え。小さな短所や小さな長所にこだわるのでなく、大きな短所と長所を持つ人間になることがまず大事なのだろうね。

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