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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   さよなら教科書   カンテーレ

 「こいつは生。こいつは死。こいつは生…」
ぼくは、五年生の教科書の整理をしていた。だが、ただ整理をするだけではつまらないので、捨てないものと捨てるもので、こいつは生、こいつは死…、と思いながらやっていた。この作業は毎年あるがふつうにするとつまらないので、何かおもしろいことを思いながらしている。例えば、捨てるものと捨てないものの多さで勝負をしたり、何の教科書が捨てられるのか実きょうしたりする。今回は必要な教科書は生きていると思って大事にしまって、必要ではない教科書は死んでいると思って投げ捨てた。
 毎年、ぼくの教科書には必ずすすのようなものがしみついている。それを見ると、新品の時と比べてだいぶ汚くなったなと思う。教科書が紙でなければ風呂に入れてやりたくなる。でも学校で、
「教科書は常に水で洗っておいてきれいにしておく」
という校則ができればめんどうくさくていやになる。やっぱり、言うのは簡単なんだな。
 母さんは、捨ててしまわないと家がゴミ箱のようになるので、捨てられるものは捨ててしまいたいが、もったいないなと思う事がよくあったらしい。だけどこのごろはリサイクルができるようになったので、また誰かに使ってもらえると思うと気が楽だと言っていた。だからといって、何でもかんでも捨ててしまってはいけないと思う。
 人間にとって物は捨てなければならないものだ。それがどんなに愛着があるものでもだ。例えば、小学一年生から使い続けたサッカーボール。これもパンクすれば捨てなければならない。ぼくも、一年生の時からずっと使っていたのに、突然パンクしてしまった事がある。そして、捨てる時は何だか切なかった。このように、愛着があるほど捨てるときには何か思う。だけどそういう時の思い切りの良さも必要なのかもしれない。「こいつは死、こいつは死…」今年は捨てるものの方が圧倒的に多かった。さよなら、たくさんの教科書。ありがとう、たくさんの教科書。

   講評   hira


最後の段落の「どんなに愛着があっても捨てなければならない」からはいろいろなことが思い起こされて、心に残りました。ものも人もある意味同じと感じました。「死」「捨てる」というときに愛着をもてる「生き方」「つきあい方」が大切なのでしょうね。サッカーボールの話を書いたのもよかったよ。内容に重みと深みがある。

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