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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   分析的見方からの脱出   はる

 劇は、常に宗教的秘儀のうちに、どの起源を置いている。その宗教的背景が、シェイクスピア劇では、一見失われているかのように見えるのだ。全ては明快であり、どこにもミスティシズムの面影は窺えない。そこに見出されるあらゆる要素は、そのまま私達の近代劇が受け継ぎうるものであり、また、事実受け継いできたと思われている。その軽率な同伴者意識から、私達は、返ってシェイクスピア劇に、今日まで曖昧な疑いを持ち続けてきたのだ。このような疑いから、分析的に物事をみるということが、より重視されていってしまうだろう。(第一段落 状況実例・意見)
 そのための対策としては第一に、何事においても、自分の心に正直に生きることだ。分析的に物事を見る人が増えるということは、裏を返せば、没頭出来る人が減っているということだろう。特に、日本では、我慢することが美しいとされ、自分の感情を口外しないことが望まれている。何事においても、「不言実行」なのだ。しかし、これが道を逸れて発展すると、今日のように、自分の勘定を押し殺す者を生み出すことに繋がってしまうのだ。(第二段落 対策1・体験実例)
 また、第二の対策としては、心を柔軟にするための教育を見直すことだ。今の日本の教育は、「ゆとり教育」の名のもとに、「ゆとり」を重視しているようだが、実際はどうだろうか。青少年の犯罪が増え続け、不登校の生徒の数な右上がりだ。「ゆとり」と言えど、本来の意味の「ゆとり」とは別のゆとりを取り入れてしまったのだろう。その甘さに身を委ねたばかりに落ちこぼれてゆく子と、反対に、その甘さに危険を感じて、塾に引きこもる子との二極化が進んだ。最近、ようやく国が教育改革を口にし始めたが、今度は本当の意味での「ゆとり」を取り入れるべきだ。(第三段落 対策2・社会実例)
 確かに、分析的な批評は必要である。しかし、何かに没頭して、心を奪われるという経験が、私達にはより必要なのである。心を奪われるということは、目にみえるものから理解することではなく、むしろ、目には見えない何かから、体感することなのだ。(第四段落 反対理解・自作名言)

   講評   tama

 ものごとを分析的に見ることも必要ですが、劇や物語の世界に心を奪われ、その世界に没頭できるような柔軟な心も大切です。一生懸命になることが格好悪いと思われるような社会では、自分の感情を素直に表しにくくなってしまいます。はるさんの言うとおり、教育の現場でも、もっと豊かな感性を身につけられるような取り組みがあってもいいでしょう。
 何かに没頭し、心を奪われるという経験は、現実逃避ではなく、むしろそのような経験をしたことがない人が増えることの方が問題だということですね。「目に見えるもの」から理解できることより、「目には見えないもの」を体感できるような、素直で柔軟な心が、これからの社会にはより必要とされるのかもしれません。いつもながら、すばらしい自作名言でまとめることができました。



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