対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日0 今日1276 合計1276
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   言葉の欠けているところ   スケートねこ

 桜の散り初めのある日、枝をはなれた花びらを見ていて、これが地面に達するまでのあいだの状態を、ぴたりと表す言葉がないのに気がついた。桜の花びらと、自然はついに言語の及びえないものなのであろうか。でも、私のまだ知らない所に、あの美しさを表す言葉があるのかもしれない。(要約)
 私は、何かの状態や光景を言葉でうまく表せないことがよくある。例えば、悪い夢を見たときなんていつもそうだ。ある日、悪い夢を母に話そうとしたけれど、うちの裏庭と似たような場所でちょっとちがうということをうまく話せなくてちゃんと伝わらなかった。裏庭に父がとても変で妙(笑)なものを運転していた、そのものもうまく言葉にできなかった。それは、ギザギザしていてまるでブルドーザーのようでとても怖そうだったけれど、ある意味怖そうではなかった、そういうことがうまく説明できなくて困った。
 誕生日にプレゼントをもらって、ありがたみを感じたときなど、そういうときも言葉にできないことがある。私の十三歳の誕生日のとき、母からずっとほしかった新しい服をもらった。そのときは、とてもうれしくて、「ありがとう」だけでは足りない気がしたけれど、どういうふうに言ったらいいか分からなくて言葉につまった。
 人間にとって言葉はなくてはならないものだけれど何かが欠けているものだと思う。言葉がなければ何かを説明できないけれど、どういうふうに説明したらいいのか分からない状況だってある。特に日本語はそうだと思う。でも、その言葉にできない切なさと情けなさが、なんとも言えずおもしろいと私は思う。

   講評   kiri



 こんにちは。言葉を使わないと思いや考えを伝えることは難しいけれど、どのように言葉を選ぶかもまた、難しいね。

<構成> ●要約…みじかく簡潔にまとめられました。自分が置かれている状態をぴたりと言い表すことができないときに日本語の語彙の貧弱さを感じるというところがしっかり要約できました。
<題材> ●体験実例…怖い夢を見た時の体験例がとってもうまく書けました。いやな夢を見たとき、人に言うといいと言いますが、その内容を伝えるのが難しかったのだね。伝えたいのに伝えられない、というのはもどかしいよね。お母さんからのプレゼントへの感謝の気持ち、これも、「ありがとう」以上の気持ちがあるのに、どういっていいかわからなかったね。その五文字だけでは足りない、と思うものの、ほかに言葉が出てこなかったね。こういった感謝の気持ちも言葉では表しにくいね。
<表現> ●たとえ・ユーモア表現…夢に出てきた、お父さんが運転していた乗物を「ギザギザしていてまるでブルドーザーのようでとても怖そうだったけれど、ある意味怖そうではなかった」と表現しました。これも、「うまく表現できない!」という気持ちが表れている一文だね。
<主題> ●一般化の主題…最後の段落はすごく上手にまとめたね。日本語の難しさを日々、味わっているようだね。日本に住んで、日々、使い慣れている者でも、言葉選びには苦心するからね。

                       


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)