対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2426 今日2423 合計54759
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   想像力   あにせ

 今やっているドラマを見ていて、ロボットにはそれ自身が持つ感情がないからどこか寂しいと感じることがある。感情があればいいのに、と思いながら見ている時があるのだ。だが最近、私はある話を聞いた。車を替えると、前の車はそれを察して事故を起こしたり故障したりするというのだ。もう使われなくなるとわかると反抗しようとするのだろうか。ロボットが心を持っているかいないかは実際私たちにはわからない。感情なんてないだろう、と思っていても本当はあるのかもしれない。要は想像力の問題である。ロボットに対してだけでなく、人間に対して相手の気持ちをいかに想像し思いやりを持てるかが必要だ。だが現代において、他人の気持ちを考えられない人が増えている。殺人事件が多発していることもそれを裏付ける理由の一つだろう。現代の、他人の痛みや苦しみをわかることができないような人間が増えていることは問題だ。
 第一に考えられる原因は、他人との関わりやコミュニケーションが希薄になっていることだ。地域との関わりはあまりなく、子ども達も家でテレビゲームをするばかりだ。現代社会の他人との薄い付き合いが現代のこのような状況を招いているのではないか。ニュースで殺人事件の犯人について同級生がインタビューされているのを見ると、真面目だった、引きこもりがちだった、暗かった、と言うことが多い気がする。このように言われる人は、あまり他人と関わろうとしないだろう。その結果他人の気持ちを読み取れなくなっていき、殺人を犯してしまうのではないか。常に他人と接する社会にいるのだから、相手の気持ちを考えることをしなければならない。
 また第二に考えられる原因として、現代の人間の感覚が現実的になっていることだ。現代人はどこか冷めていて、変に現実を見るようになっている。子ども達の遊びがテレビゲームばかりになったり、高学歴化により幼い頃から塾に通わされ遊ぶ時間が少なくなったりして、昔のような外で走り回る、という姿をあまり見ない。虫を採ったり自然に触れ合うことによって養われる想像力もあるが、子どももインドアになってしまったために、本来養われるはずであった想像力は養われず、その力がどんどん欠落していってしまったのだろうか。コンピューター技術の発達が、人間の想像力にまで影響してしまうのだ。
 確かに、現代の流れに追いつくために自分自身を高めようと必死になることも大事だ。しかし、人間同士が関わって生活しなければならないのだから私達は他人の気持ちを考えなければならない。他人はただの自分と違う人間ではなく自分と同じ人間である。それぞれ心を持ち色々なことを感じ取っているのだから、常に相手に事を考え思いやりを持って接するべきだ。そういう面での想像力が欠けている人間が増えていっている現代社会は問題だ。今やっているドラマも、次からはそのロボットも感情を持っていると捉えて観てみようと思う。

   講評   nane

 車を買い換えると故障するという話は面白い。動物などでもそういうことがあるから、機械でも同じなのかもしれないね。
 第一の原因は具体的。更に、もうひとこと体験なども盛り込みながら面白く書いてみよう。
 第二の実例も、できれば(清書のときにでも)もうひとこと面白い実例を入れてみよう。
 「他人はただの自分と違う人間ではなく自分と同じ人間である」は、逆説的ではないので、名言にもう一息。主題の言葉を主語にして、「感情とは、感じることではなく……」などと考えてみるといいかも。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)