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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「やらなくてはいけない」と「やりたい」の違い   いすも

創造には情念の力がいる。何か必要であって発明あるいは創造が生まれてくる。「必要」は、英語で主に二通りの表現の仕方がある。それはニーズとウォントだ。ニーズは理性による判断から生まれた「必要」、ウォントは現在の自分の中にある何かとてもいたたまれないような情念から生まれた「必要だ」私は「やらなくてはいけない」からやるのではなく、「やりたい」からやる人間になりたい。
そのため第一に、嫌いなことでも興味を持って励むことが大切だと思う。私は最近まで数学が大嫌いであった。好意を持たなかったせいか、あまり得意でもなかった。私はカナダに住んでいて、毎週補習校に通っているのだが、補習校の数学はとてつもなく難しい。だから数学の時間のたびにため息をついていた。第一全然意味がわからないし、わからないことをやっているせいで、とてもつまらなかった。ずっと数学を「やらなくてはいけない」からやっていたのである。だがある日、補習校の数学に全くついていけていない自分に気がついた。このままではさすがにだめだ、と思った私は家で、大嫌いな数学を毎日勉強することにした。はじめは本当に何もかもがわけがわからなくて、数学の参考書を床に放り投げたいぐらいにまでなったが、がんばって勉強を続けた。中一の数学から中三の数学まで毎日、公式をノートに書き写し、わからないことは補習校の数学の先生に聞いたりして勉強した。そのうちに、「やらなくてはいけない」数学の勉強が「やりたい」という気持ちに変わっていったのが自分でも気付いた。わかるようになってからは、楽しく感じるのである。それからみるみる補習校の数学がすんなりと頭の中に入っていったのだ。改めて自ら「やりたい」と思う気持ちの偉大さがわかった。嫌いなことでも興味を持って励むことは本当に大切なのだな、と思った。
第二の方法としては、現実の社会に惑わされないことが大切だと思う。今世の中の人々は、「ここの大学に行くと、良い仕事に就けるからここの大学を目指す」や、「ここの高校に入る事ができると、大学は良い大学に入れる」などという社会である。こういうのは本当にいけないことだと私は思う。これではまるで「未来のために必要だから仕方なくする」というような意見だ。はっきりいうと、社会が人の人生を決めてしまっているのだ。これでは自分の思うような人生を送る事ができないと思う。まるで良い大学に入りたいから仕方なくこの高校を受けよう、良い職場に就きたいから仕方なくこの大学に入ろう、というような社会の考え方だ。人生は一回きりなのだし、社会や世間体にに惑わされないで、本当に自分にあっている道に進む事が大切だ。レベルの低いと言われている大学でも、給料の少ない職場でもそれが本当に自分でやりたいことがあるところならば、それでいいと思う。「やらなくてはいけない」からやるとストレスも溜まるし、良いことなどないと思う。社会的に認められている仕事でも、自分が満足できないのなら、それは不幸である。逆にいくら社会的に低い立場であっても、自分では「やりたい」ことをしているなら、その方がずっと良いのではないかと思う。
だが、確かにやらなくてはいけないことをやり遂げることは大切だ。人生の中で絶対にやらなくてはいけないことはたくさんあるし、そういうことはやり遂げなければいけない。だが、「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ」という名言もあるように、自分の熱意で、自分のやりたいことを大切にして、生きて行きたいと思う。

   講評   ogi

 こんにちは。よくまとまった、とても良い作文ですね。

<構成> 自分の気持ちに向き合った方法と、社会的な点から見た方法とに分けて書くことができました。どちらも自分がしっかりしていないとできない方法ですね。
<題材> 苦手な数学を克服するよう努力した体験実例をわかりやすく書くことができましたね。参考書を床に投げ出すほどわからなかったのに、「やりたい」と思うまでになったのは立派です。努力家のイスもさんならではですね。
<表現> 名言もいつもどおりしっかり入りました。ヒント以外の名言も探してみましょう。
<主題> 熱意で物事を行い、その気持ちを大切にしたいという【生き方の主題】がとても上手にまとまっています。

   

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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