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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   充実した時間   くるりんぱ

 時とは『もの』である。すなわち、われわれの人生の上に展開する座標ではなく、それ自体が生きた一つの『もの』である。それにもかかわらず、現代社会において私たちは時をただ過ぎていく時間ととらえてしまい、『もの』として取り扱っていないことが問題である。
 その原因の一つとして、現代人はあまりにも忙しすぎることが挙げられる。私は、高校の教員であると同時に、小学生の子どもの母親でもある。そのため、私の1日は朝5時に起床してから夜10時に就寝するまで、1週間単位で分刻みのスケジュールがほぼ決まっている。毎日毎日が仕事と家事をするだけで、1日があっという間に終わっていく。息子に本を読んであげたい、おやつに手作りクッキーを食べさせたいなどの気持ちをいつももっているが、実際には、それどころか日々の食事すら満足に作れていないのが実情である。このような状況の下では、時はただ過ぎていくだけの時間としての目安となるだけで、充実した楽しい時間を過ごした、というような価値のある時の流れにはなり得ない。このように、私を含めて現代人はあまりにも忙しすぎて、生きた時間を持つことができていない。
 もう一つの原因として、社会そのものが効率化を求めすぎることが挙げられる。3年ほど前に起こったJR西日本の事故は、過密スケジュールの中で電車の遅れを少しでも戻そうと無理をした結果起こったものである。効率化というと聞こえはいいが、無理をすることでそのしわ寄せが誰かほかの人に行くならば、それは問題である。
確かに時間をコントロールすることは大切なことである。しかし、ただ細切れのスケジュールを積み重ねていっても充実感は得られない。「時は金なり」という言葉があるが「時間の使い方に価値がある」のである。ただやらねばならないことをこなしていくだけの時間の使い方では、心が渇いてくる。忙しい中でも作文を書くことで自分の心を覗いてみたくなったり、今日中に仕上げるべき仕事を横目に部屋を片付けてみたくなったりするのは、心が悲鳴をあげ、別のことをすることで渇いた心を癒そうとしているからかもしれない。だからときには時計をみることをやめて、自分の充実感だけを基準にした時間をもつことも大切である。現代社会において時間を現代社会において私たちは時をただ過ぎていく時間ととらえるのではなく、『もの』として取り扱っていかなければならない。

   講評   hota

 来週は、お電話はお休みですね。進級テスト分の作文をよろしくお願いいたします。項目(社会問題の主題・複数の原因・体験実例・自作名言・反対意見への理解)のただし書きを忘れずに入れてくださいますよう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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