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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   我らは日本人ぞ!   一休さん

 「心は態度に出る。」と言われて私たち日本人は育ってきた。だからこそ正座をして反省の意を示し誠心誠意な態度を示すことを自然にできる。また例え相手に見えなくとも電話の最中にお礼を述べる時は無意識にお辞儀をしてしまう。ところが現代ではゆとり教育が実施されたことが多少関連しているのか、態度が悪い若者が増加している。彼らは反省は反省文の提出のみで終わらせ、電話はお辞儀なぞせず大声を出し、はたまた叱責すると詭弁で返す。だから私は態度について軽視するこの社会が問題であると思う。
 その第一の原因は先ほども挙げたが教育者の甘さである。窓ガラスを割ったやら友達を怪我させたやら問題が起きた際に先生は児童、生徒を怒っているのか。保護者、いわゆるモンスターの侵攻に対しての恐れや事なかれ主義の信仰によってできていないのではないだろうか。官僚制の確立によって決まりを遵守する能力しか持ち合わせていないことも原因にあるだろう。こう言うのも気が引けるが私は私立小学校を卒業している。厳格な規則の下、自らを律して日々の学校生活に臨んでいた。全校生徒が参加するサッカーの大会では負ければそのクラスは正座で反省会を行う厳しさだ。(笑)卒業後、中学校に上がりひどく驚愕した。周囲の友達のモラルの無さにである。通学路は三列になって道は塞ぎ、帰り道は平然と寄り道する。今となっては私もその一員となり偉そうなことは何一つ言えやしないが。(体験)これらから改めて違う教育が生じるものの差異、そして人の環境の適応力の高さを認識させられた。
 その第二の原因は社会を公共の場としてみなさない人々が増えたことだ。今まで人は、私的な空間内にいる時は自由にくつろぎ、公的な空間内にいる時は他者に迷惑をかけないように常に意識するといったように、メリハリをつけて生活していた。ところが一部の人間は公的な場所をあたかも己の私有地であるかのようにくつろいでいる。例としてはコンビニの前で座り込んでいる若者が適当であろう。定説によると、社会という公共な所に自分は周囲の人々と同様に適応できないと不安に思い、結果開き直ってくつろぐそうだ。この開き直りがない者を引きこもりといい、これまた社会問題の一つである。彼らは常人とは同じ態度であっても、その態度をとる箇所が異なるのである。
 確かにデカルトの精神と肉体の二元論をはじめとして精神を重要視し態度を軽視する文化は外国に浸透している。しかしここは日本である。能や歌舞伎、忍者、古武道など身体的文化が特異的に発達した日本の文化はやはり大切に扱うべきだ。教育の影響は前述した通り強力である。だからまた未来を担う子どもたちを変えていくことは十分可能であるといえよう。当然、現在態度を疎かにしている人も適応力を生かし努力すれば立派なメリハリがある人となるだろう。「転ぶことがいけないことではなく、立ち上がれないことがいけないのだ。」(名言)在り来たりな言葉だが人は何時でも変われるのである。立ち直ろうという態度がその変化の一歩だろう。私は態度について軽視するこの社会が問題であると思う。

   講評   nane

 態度の軽視の体験実例は、面白い。
 「態度」としてしまうと、既に倫理的な問題が入ってくるけど、長文の内容はもっと広く「身体性」。「身体の持つ独自の価値の軽視」ぐらいかなあ。
 「社会を公共の場と見なさない」もいい原因。しかし、自分も含めての問題として原因を考えると、更に説得力が増す。「自分はそういうことをしていないが」という原因は、表面的になってしまうおそれがある。微妙だけど、自分もしていそうな原因を考えてみよう。
 「転ぶことがいけないことではなく、立ち上がれないことがいけないのだ」は、いい表現だけど、主題に関連させた主語で工夫してみよう。
(最近、注文が多くなったけど、高2生は厳しい方がいいだろうということで(笑))

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